「平土野アートプロジェクト」

「平土野アートプロジェクト」

壁画アートの制作に励む徳之島高校美術部の部員たち=18日、天城町

明るく楽しい商店街への「平土野アートプロジェクト」作品の一つ

明るく楽しい商店街へ
天城町・高校生も参加

 【徳之島】天城町商工会青年部(盛勇樹部長)は、同町平土野商店街の再活性化を目指し「平土野アートプロジェクト」に着手。高校の美術部員や地域おこし協力隊員などアーティスト11人が賛同。商店街エリアの壁など計20カ所(作品)を最終目標に「徳之島らしさ」の壁画アートの制作に取り組んでいる。第1弾の初年度作7点を対象にした〝SNSフォトコンテスト〟なども計画している。

 同町中心部の平土野商店街は、町役場や平土野港、徳之島空港にも近く、ビジネスや観光客などの往来は多い。かつては町の中心的商圏を形成した。だが、モータリゼーションの進展に伴う消費行動の広域化や大型店進出で「空洞化・衰退」が言われて久しい。

 こうしたなか、同町商工会青年部は同商店街への「わっきゃが市場」(多目的スペース・駐車場)の設置など自助努力。今回は、世界自然遺産登録や大型客船寄港などによる観光客増にも期待。「平土野商店街に人の流れをつくり、町はもちろん徳之島の発展に」と昨年6月にアートプロジェクト実行委を設置。キャンバス空間となる壁など所有者との交渉、描画制作案の検討などを進め、2月中旬に描画・制作に着手していた。

 コンセプトとテーマは、徳之島の歴史・文化・自然など「徳之島らしさ」。第1弾の7点は今年度中に仕上げる予定で、そのモチーフや作風は、記念撮影で参加できるリュウキュウアサギマダラや海ガメ、闘牛、ガジュマル、文字も配して図案化したエンブレム風などさまざまだ。

 18日午後、描画作業に取り組んでいた徳之島高美術部の穂積仁亮さん(2年)や中原輝裕さん(1年)は「商店街が明るく楽しい雰囲気になって、観光客も増えてくれればと思う」「写真に撮ってSNSでPRしたい」と話した。

 盛部長(37)や同プロジェクトの順直輝事務局長(44)は「アーティストも広く募集。6、7月には一般参加型のSNSフォトコンテスト(フェイスブック・ツイッター・インスタグラムなど)も計画。まち歩きマップも作成したい」としている。

 制作参加・問い合わせは同町商工会(電話0997―85―2037)。