奄美PR動画 ネット上で配信

県がインターネット上で公開した「Sound of AMAMI~黒潮に護られた最後の秘境~」=動画配信サイト「ユーチューブ」より=

県、世界自然遺産登録認知度向上へ
臨場感重視の高画質・高音質

 県はこのほど、インターネット無料動画配信サイト「ユーチューブ」などで、奄美群島PR動画「Sound of AMAMI~黒潮に護られた最後の秘境~」を公開した。自然の魅力や保護の重要性などを盛り込んだ映像に仕上がっており、世界自然遺産登録の認知度向上、観光客誘致、適正利用の推進などを狙っている。

 同動画は県が約500万円かけて制作し、3月30日に公開した。世界自然遺産候補地の奄美大島、徳之島をはじめ、喜界島、沖永良部島、与論島を撮影地に10分、3分、30秒(3パターン)の計5種を制作。現在は無料動画配信サイト「ユーチューブ」の県公式チャンネル、鹿児島インターネット放送局「ムーブ!かごしま」で配信している。

 制作には高精細映像が撮影可能な4Kカメラやドローンを使用し、360度全方位からの音声素材を録音するなど、臨場感を重視。2017年に世界的な自然写真コンテストの動画部門で入賞した奄美市在住の浜田太さんを撮影スタッフに起用し、音楽とナレーションは中孝介さんが担当した。

 動画内では奄美群島の貴重な動植物や美しい景観を高画質で表現。また、自然と向き合って生きてきた奄美の文化として「秋名アラセツ行事」や「与論十五夜」など、島々の文化などが紹介されている。

 同動画について、県奄美世界自然遺産登録推進室の大西千代子室長は「島外の人に魅力を感じてもらうのはもちろん、自然に配慮した観光も意識してもらえれば。また、地元の魅力再発見にもつながればと思う」と語った。県は今後、空港、港湾、観光施設などでの放映を目指しており、英語や中国語の字幕が付いたものの配信も予定しているという。