愛工大名電が徳之島初合宿

徳之島町に初合宿入りして歓迎を受けた愛工名電高野球部一行=23日、徳之島空港で

 

 

〝徳〟積んで夏甲子園制覇を
Iターン者が懸け橋

 
 【徳之島】高校野球の愛知県の強豪、愛知工業大学名電高等学校硬式野球部(倉野光生監督)の部員・スタッフ一行38人が23日、3日間の日程で徳之島町に初合宿入りした。空港では町当局や関係団体が旬のタンカンなど地元の特産品を贈って歓迎し、縁起の良い島からの新たな飛躍に期待を寄せた。

愛工大名電は、甲子園に春・夏通算20回出場(2005年春優勝)。イチロー(鈴木一朗)や工藤公康(現在・福岡ソフトバンクホークス監督)ら多くのプロ選手を輩出していることでもおなじみの名門校の一つ。

今回の徳之島初合宿は、愛工大OBで倉野監督と親交があり同高野球部の強力な協力者でもある元実業家・川村幹弘氏(75)=名古屋市出身、徳之島町亀徳在住=が昨年10月、「第3の人生は徳之島で」とタイ国から再Iターンしたのが縁。「まだ夏の(甲子園)優勝がない。ここで毎年〝徳〟を積んで優勝ができれば徳之島のPRにもなる」とラブコールを送っていた。

一行は1、2年生部員31人に引率の倉野監督、自ら応援団長という岩間博校長ら含め計38人。胸に「春合宿、おぼーら(ありがとう)!徳之島」、背中には「第百回夏の甲子園に向けて魂を鍛えろ 徳之島春合宿」とプリントしたTシャツ姿で徳之島空港へ。高岡秀規徳之島町長が「合宿を通して人とも交流、新たな練習意欲で甲子園への切符を」と激励。関係団体がタンカンやバレイショ、海産物(ソデイカ)などを贈った。

岩間校長は地元の心遣いと川村氏に感謝しつつ「春合宿で交流しつつ大きな飛躍に」と期待。西脇大晴主将(2年)も同様に感謝を述べ「3日間、甲子園に行くことにプラスになるよう頑張ります」とお礼を述べた。

25日までの短期間だが、夜間特訓も交えた練習合間には、闘牛見学の体験学習でも同島のパワーを吸収する。

高校野球部の同島合宿は、田中将大投手を擁した駒大付属苫小牧高の天城町合宿いらい約15年ぶりという。