関東県人会連合会セミナー

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NHK大河ドラマ「西郷どん」のとっておきの話を披露する、原口泉さん

全員で記念撮影に納まる笑顔の参加者たち

「人間ドラマとして大河見て」
原口さん講演会

 【東京】品川区上大崎にある「三州倶楽部」で、2018年関東鹿児島県人会連合会セミナー(勝光重セミナー委員長)が3月31日にあった。第1部では、志學館大学教授で鹿児島県立図書館長、鹿児島大学名誉教授を務める原口泉さんによる講演会が行われ、140人が参加して熱心に聞き入っていた。

 「レスリングで問題となった大学と同じようで全然違う、志學館大学ですよ」。紹介されたプロフィルで会場を引きこんだ後、「『西郷どん』で、鹿児島は大変に盛り上がっています」と原口さんは、「明治維新の原動力~薩摩藩と西郷隆盛~」の演題で、語り始めた。

 そのNHK大河ドラマ「西郷どん」では、時代考証も担当しているだけあって、「松坂慶子さんは、僕の数倍はお酒が強い。渡辺謙さんの手綱さばきは、さすが素晴らしかった。今回は馬は全て本物を使っているんですよ」など、関係者ならではのエピソードも披露した。「女性の視点から見た西郷どん」も取り上げ、「愛加那は名家の出身で正式な西郷の妻。西郷は決して罪人ではなかった」と述べた。

 一方、「原作と脚本は違うが、二つに共通する文学のベースは源氏物語。史実とは異なる部分はあるが、人間ドラマとして大河を見てもらいたい」と締めくくった。参加者の中には「貴重な話を聞いて、これからの大河の見方も違ってくる」の声も多く聞かれた。

 前日、NHKの鹿児島発ラジオ深夜便に出演後、この日早朝に上京。ほとんど寝ていないという原口さんだが、古希を超えたとは思えないほどエネルギッシュ。また、「原作では西郷が愛加那に、『黒糖地獄が集成館や、あの膨大な蘭学の本に変わった』と嘆き語る部分があるが、それはどのように放送されるのか」などの質問もあった。

 その後、全員での記念撮影。第2部は懇親会。参加者らは小坂京子さんのマジックを楽しみ、奄美の話などで交歓の花を咲かせていた。