龍郷町第1回創生会議

龍郷町第1回創生会議

第1回龍郷町まち・ひと・しごと・創生有識者会議が開かれた

戦略案について意見交換
ヒアリング元に対策案も

龍郷版総合戦略の策定に向けた、第1回龍郷町まち・ひと・しごと・創生有識者会議(龍郷地区)が30日、役場会議室で開かれた。行政関係者など12人が出席。事業者や、商工会、女性団体会員などで組織する委員らが、関係者へのヒアリングから見えた様々な課題などを元に、来年以降にまとめる戦略案について意見を交えた。

委員8人から、座長を同町商工会の重野寛輝会長が務めた。
 町から、人口減少、雇用における「非正規」、農業・漁業、産業の衰退など現状の各課題を報告。2005年と10年の雇用に関するデータで雇用者総数がほぼ同数であるのに対し、委員からは「常用が減少した要因」などについて質問が上がった。

20~30歳代の役場職員、個人事業主など約20人で構成される「若者会議」を8月に実施。ヒアリング結果を元にまとめられた対策案も一部紹介された。

委員からは「空港、奄美市街地から近いなど立地の良さは魅力的で、もっと呼び込みに生かせないか」「15~29歳の活力人口が少ない。Uターン者の数を増やすためにも、島の良さを伝える教育や、青年団活動など集落に戻りやすい環境を作るべき」などの意見が出された。

奄振審議会委員も務めた吉美メディア企画・吉見美香代表は、「重要な施策は多いが、財源や人材に限りがある中で、集中することも大切」とした上で、北海道・富良野市の取り組みを紹介。富良野市が地理的に北海道の中心にあることから、「へそ祭り」と題した祭りを企画し、全国から観光客を呼び込んでいる事例を上げ、「龍郷町の龍という文字や、『龍の目』で有名なかがんばなトンネルなどを生かした発信など、どのように地元を売り出していくか。柔軟な発想も求められる」と提言した。

このほか、「花をメインに取り上げるイベントなど、島内の人たちが外出したくなるような企画も良いのでは」といった意見もあった。

町によると、産金学官労言の関係者が話し合う有識者会議などの意見も盛り込み、来年以降に総合戦略の策定を目指すとしている。