英会話表指差して意思疎通

試作品を使ったやり取り(28日、鹿児島銀行大島支店)

まちなかナビ推協 外国人観光客対応用に作成

 奄美市などで組織する「まちなかナビゲーション推進協議会」は、外国人観光客と意思疎通を図る際に使用する指差し英会話表の制作を行っている。27~29日まで、県国際交流員の外国人が参加しての試作品を使うモニターツアーが同市内で行われている。

 同協議会は、同市で近年、クルーズ船で訪れる外国人観光客が増えていることを受けて設立。

 英会話表には外国人観光客が金融機関や交通機関を利用したり、買い物、飲食、宿泊をしたりする時に使いそうな文言が日本語訳と共に掲載。それぞれ状況別にまとめられている。外国人観光客に物を尋ねる際に使う文言も書かれている。そのため外国人観光客とそれ以外の人両方で利用できる。

 制作は、同協議会に所属する通訳ボランティアグループ「奄美国際懇話会」が担当。今年度中の完成を目指している。完成後は配布する予定。

 ツアーではまち歩き時や観光地訪問時などで試作品を使用。28日に鹿児島銀行大島支店を訪れた際には、試作品を使って外貨の両替のやり取りを行った。「割とスムーズだった。英語を頑張って話してくれる」とシンガポール人のクエク・インヤンさん=鹿児島本土在住=。対応した行員は「実務に即していないことがあった時にお客さまが何をやってほしいかを汲み取りやすい」と話した。

 ツアーは29日、市役所で関係者が参加して意見交換が行われる。