天城町の須川さん 県フラワーコン金賞・特別賞

トルコギキョウ栽培の自主経営2年目で、県フラワーコン金賞と特別賞を受賞した須川俊和さん(左)=19日、天城町伝達式

「さらに質の高い花を」
トルコギキョウ 自主経営わずか2年目

 【徳之島】2015年度県フラワーコンテスト(県花き振興会主催)で金賞と特別賞(㈱鹿児島園芸花市場社長賞)を射止めた徳之島トルコギキョウ組合員の須川俊和さん(30)=天城町天城=への同伝達式が19日、同町役場であった。町を中心に産地化模索に着手して6年目、須川さん個人も自主経営わずか2年目にしての異例の快挙。新規主要品目への産地確立に期待を寄せ合った。

 同フラワーコンは今月4日、かごしま県民交流センター(鹿児島市)で開かれ、計11部門に20市町から241点が出品。天城町の徳之島トルコギキョウ組合からは3人が「その他切花」部門(バラなど含む洋花類)にエントリーした。須川さんの「トルコギキョウ(冬のマリア)」は先駆的産地勢の中で見事金賞(全20点)を射止め、その中から選ばれる各特別賞(11点)にも輝いた。

 伝達後のあいさつで大久幸助町長は「(町農政課担当者が)新規品目を模索して当初4人の生産者で始めたが、今は組合(10戸)まで作り(品質的に)県でも認められるようになった。トルコギキョウが主要農産物に発展して欲しい」。県徳之島事務所農業普及課の坂ノ上至課長も「16年度からは徳之島ダムの一部通水が始まる。基幹3品目(キビ・畜産・バレイショ)の2、3割アップはもちろん、それに続く新規品目づくりが大きな課題。トルコギキョウは天城町も力を入れており非常に重要な品目」と期待。

 受賞者の須川さんは「光栄です。これに満足することなく今後も質のよいトルコギキョウを作っていきたい」を述べた。

 須川さんは天城町にUターン後1年間、同町農業センター(瀬川裕美所長)=瀬滝=の研修生としてトルコギキョウの栽培技術を学んだ。現在は同センター内ハウス(5㌃)の無償貸与制度(2年間)を活用、自主経営に乗り出して2年目。今年8月以降は町ミニハウス事業(有償貸与)で規模拡大を図っていくという。