龍郷町創生総合戦略策定

龍郷町が策定した「創生総合戦略」

地域経済の振興重要
16年度、若者会議発足へ

 龍郷町まち・ひと・しごと創生総合戦略推進本部(本部長・徳田康光町長)は29日までに、同町創生総合戦略(2015年度~19年度)を策定した。「町内で稼ぐ人・企業増やす」を基本理念に掲げ、若者会議の開催や商品開発コンペなど、77の施策を計画。徳田町長は「地元にいる色々な団体と協議し作り上げたもの。目標に向かって戦略を進めることで、成果は出てくるはず。町民と一体になり取り組んでいきたい」と語った。

 同戦略の策定に当たり同町では、町内に拠点を置く事業所やIターン者など約30人にヒアリングを実施。役場職員のワークショップなども行い、地域経済に関する町の課題整理や具体的な施策を抽出した。

 戦略の基本目標は①「地域資源を生かして島内外の市場を拡大し、雇用を生み出すたつごう」②「稼ぐ人材と企業が『育ち』、『集まり』、『活躍する』たつごう」。2060年の将来人口目標を5468人と設定しており、「人口流出に歯止めをかけるためには、地域経済の振興が最重要」としている。

 戦略では77の施策を計画しており、必要に応じて各施策を組み合わせながら事業を実施する。16年度は特に人口流出の激しい秋名幾里地域に関して、観光交流の受け入れ態勢や大学生と連携した空き家活用の検討などを計画。また、新規事業創出のきっかけづくりを目指した「町に飛び出せ!若者会議(DragonBowl)」の発足も予定している。

 有識者会議の重野寛輝座長は「行政や教育機関、区長、各種団体など互いの役割を再確認し、情報を共有することが大事。みんなで役割分担し、人口減少や高齢化に対応していくことが必要。そのためには、これからこの戦略をどう進めていくかが大切」。徳田町長は「若い人が島外に出ないために、島外から人がやってくる施策が必要。戦略にはどう解決していくかという方向性が盛り込まれている。人口減少は奄美大島全体の問題だが、ほかの市町村とも協力しつつ、龍郷町でも出来ることをしっかり取り組んでいきたい」と語った。

 同戦略は今後、同町ホームページにも掲載予定という。