島っちゅ交流会

第3回島っちゅ交流会。「奄美の食」テーマにパネルディスカッション

「若い人たちに魅力伝えたい」 二つ星シェフ・高田さん講演
「奄美の食」テーマにパネルディスカッション

 第3回島っちゅ交流会・島のお土産コンテスト「トンてすと」(奄美大島商工会議所主催)が10日夜、奄美市名瀬の奄美山羊島ホテルで開催された。ミシュランガイド京都大阪2016で二つ星を獲得した奄美出身のシェフ・高田裕介さん(La Cime)による講演会や7人のパネラーによるパネルディスカッションなどを実施。交流パーティーではトンてすと表彰式もあり、グランプリには村上みどりさんの「島豚カリカリせんべえ」が選ばれた。

 今年、念願の二つ星を獲得したという高田さんは「私にとっての奄美~幼少期から料理人へ~」をテーマに講演。料理人になった経緯や、これまでの苦労を振り返りながら、「今は故郷である奄美大島や鹿児島県をピックアップするようになった。島豚や黒糖焼酎、ミキなど奄美の食材を使った料理を通して、奄美をPRできれば」と高田さん。「最近では島の子どもたちに講演する機会ももらった。島でほぼフランス料理なんて食べたことのなかった人間が、こんな職業についていることを伝えることで、子どもたちの職業選びのきっかけ、プラスになればと思っている」などと語った。

 パネルディスカッションでは農業や食など様々な分野で活躍するパネラーが「次世代が担う『奄美の食』の未来」について意見交換。「もっと若い人たちに、農業や養豚の魅力を伝えたい」と語る参加者が多く、▽小さな頃から島野菜や島料理の刷り込みをする▽農家や養豚など、子どもたちへの島の職業紹介―などが、奄美の食を守るために必要とまとめた。

 参加者からの質疑応答では、高田さんらに対し、「果樹や野菜、養豚、料理人のみなさんがそろっているので、島の食材を使った簡単なレシピを考案してほしい」という要望も。「きっかけがあればぜひ取り組んでみたい」と笑顔で答える場面もあった。

 続いて行われた交流パーティーでは、「トンてすと」の最終審査を実施。多数の応募の中から最終選考に残った村上さんや、安田眞実さん(作品名「がっぱ飯」)、渡邉明子さん(同「島豚のタンカンスペアリブ」)、西田めぐみさん(同「奄美のサプリさしすせそ~かけるなりみそ~」)が、それぞれプレゼンテーションを行い、村上さんがグランプリに選ばれた。