大浜海浜公園リニューアル

リニューアル整備が進められる大浜海浜公園

奄美市 新年度から園地整備
海の駅一体化した新施設など検討

 奄美市名瀬の大浜海浜公園のリニューアル整備に伴う実施設計が今年度、行われている。奄美大島有数の観光拠点としての機能性を高めるとともに、老朽化している施設等のリニューアルを図り、奄美大島の観光振興等に役立てたい考え。

 大浜海浜公園のリニューアル整備については、先月の市議会全員協議会で市商工観光部が実施計画(案)の検討委員会(官民の委員7人で構成)における協議経過を報告したほか、市議会一般質問で川口幸義議員が取り上げた。

 それによると、現在の海の駅前の駐車場など入口付近に関しては利用者の安全性を優先し、駐車場と車道を分離化。これに伴い入口付近の駐車場は駐車台数が現在の77台から64台に減る見通し。公園全体では普通車が7台減る一方、バスが3台増える形になる。また入口付近では海を眺めるなど、ゆったりとくつろげる空間が増やすという。

 タラソ施設や海洋展示館へつながる幹線道路は現在、道路幅が3・5~5㍍と狭かったが約7㍍に拡幅する計画。施設への送迎バスや観光バスがより安全に往来しやすくなる。また海洋展示館近くの駐車場はバス等も駐車できるようスペースを広げる計画。

 園内の多目的広場はイベントなどがより開催しやすいよう各所に点在する高倉を山手側へと移設、ガジュマルの木も移植し、中央のスペースを広げる。

 シャワーやロッカー、トイレなどがある「バースハウス」もリニューアル予定。海の駅と一体化した新たな施設を検討しているという。利用度の高かったシャワーは園内3カ所に設置予定。バースハウスにはシャワー室のほか、更衣室も設ける。

 ただ建物等の詳細設計については新年度に行われ、具体的なものは今後検討される。

 このほか砂浜に面したアダン等の植物は「動植物エリア」として現在のまま残す方針。子ども広場には自然景観に配慮した遊具を設置し、子どもたちの憩いの場にしたいという。

 高倉の屋根についてはガヤが不足しやすいことを理由に、木材で葺=ふ=くコロニアル屋根を予定。議員からは「大浜海浜公園(の景観に)にマッチしたものに」と要望があった。

 15年度は遊歩道など小浜のキャンプ場を中心に整備しており、新年度から大浜海浜公園内の園地整備、建物の詳細設計業務など予定。事業予算について同市商工観光部は「当初は大浜の全体計画を約3億円で予算要望していたが足りず、概ね5億円近くかかるとみている。追加の2億円を17年度以降、奄振予算で要望していきたい」としている。