関東奄美IT懇話会総会

奄美の地域活性化策なども示された関東奄美IT懇話会総会

奄美の活性化貢献へ
仕事発注仕組みづくり模索

 奄美群島出身のIT企業経営者などで構成する関東奄美IT懇話会(重田辰弥会長、会員25人)は25日、奄美市名瀬の㈱フューチャーネットワークス奄美開発センターで総会を開いた。2015年度事業報告や16年度活動計画など2議案を承認。会では地理的要因に関係なく立地できるIT産業の利点を生かし、奄美への仕事発注の仕組みづくりなど、奄美の活性化へ貢献する姿勢を示した。

 同会は起業の経緯や直面する課題、悩みなどを交歓する場として09年に設立。会員相互の企業存続発展、キャリアアップ追求の一方、奄美の振興や雇用貢献、次世代育成などで市町村と連携・協力を模索している。

 設立以降、奄美での例会は3回目。同日の総会では、16年度活動計画として、18年度内の喜界島もしくは与論島での例会開催に向けた両島出身者の会員増強するほか、例会を年4回開催。また、各会員の事業所概要を同会ホープページ上に掲載することも確認した。

 同会では奄美貢献策として、出身者が奄美に発注する「ふるさと発注」の方向性を模索する。サイバー大学IT総合学部の勝眞一郎教授は、「奄美に仕事を作り、発注・受注者双方に利点がある仕組みをつくり、フリーランスが最も働きやすい島化計画に貢献できれば」と話した。

 重田会長(瀬戸内町加計呂麻島出身)は奄美におけるIT産業の位置づけとして、①開発センター基地②人材育成供給③地元のIT促進課化―を列挙。「IT産業は地理的に遠隔地でも立地できる。人の採用は経営者最大の社会貢献」と奄美への思いを語った。

 同会の次回例会は7月に開催予定。