ハンセン病啓発週間

ハンセン病に関する啓発パネル展が開催されている(写真は奄美市役所)

「目をそらすことなく関心を持って」
図書館、市役所でパネル展

 「ハンセン病問題を正しく理解する週間」(6月19~25日)に合わせ、ハンセン病に関する啓発パネル展(県、奄美市共催)が奄美市名瀬の県立奄美図書館3階展示コーナー、市役所名瀬総合支所1階ホールの2カ所で開かれている。主催する県は偏見・差別のない社会づくりと、療養所入所者との交流を市民に呼びかけている。

 県は、同病の正しい知識と偏見・差別の解消、入所者の名誉回復を図るため、例年、奄美市の名瀬市街地で啓発活動を実施。2会場にはハンセン病問題の歴史を振り返るため、強制収用された入所者の当時の生活、らい予防法改正の経緯や薬剤による現在の治療対処などについて説明のパネルを掲示している。 

 国立療養所「奄美和光園」=同市名瀬和光町=の現在の様子や交流写真を展示。同園自治会は「入所者が安心して、外来診療および入院まで一貫して対応できる施設としてあり続けてほしい」と伝えている。

 また同所「星塚敬愛園」=鹿屋市=入所者の描いた絵画、関連書籍なども並び、同園入所者自治会の岩川洋一郎会長は「現在も病気に対する様々な偏見差別が横行している。目をそらすことなく関心を持ってほしい」とメッセージを寄せた。

 展示期間は、同図書館は7月1日、市役所は今月30日まで。