奄美高校「グァバアイス」

2日間の本選に出場した福島さん、川村さん、山田さん(右から)

来場者賞と大賞のダブル受賞
「商業高校フードグランプリ」

 全国から予選を勝ち抜いた10校だけが出場できる「商業高校フードグランプリ2016」(伊藤忠食品㈱)が27~28日の2日間、大阪市のインテックス大阪で開かれ、初出場の奄美高校「Sweetness High School」が大賞と来場者賞でダブル受賞となった。プレゼンテーションに参加した生徒らは「先輩たちから作り上げてきた商品。がんばってきたことが報われた」と笑顔を見せた。

 同大会は13年度から導入された商業高校(商業科を有する高校)の新学習指導要領の「商品開発」に対する教育支援の一環として実施。本選には一次と二次それぞれの予選を勝ち抜いた10校だけが出場できるという。

 奄美高校は「Sweetness High School」の初商品となったグァバアイスを携えて、今回初めて参加。プレゼンには情報処理科2年の福島珠緒さん、川村あみさん、山田愛さんの3人が出場した。

 本選では2日間かけて、来場したバイヤーらにそれぞれの商品をプレゼン。来場者は配られた3枚のシールを「おいしかった」と思う高校のシートに貼ることで評価するといい、奄美高校は来場者から一番人気が高かったということで、来場者賞を受賞した。

 川村さんらは「シールは目に見えて結果が出たので、出だしは戸惑って遅れたけれど、『もっとPRしよう』と気合が入った。厳しい反応もあったが、『絶対売れるよ』とか『おいしい』『もっと食べたい』という声もたくさんあってうれしかった」と振り返る。

 最終日には商品について全体にPRする5分間のスピーチもあり、来場者賞に加え、「高校生らしいネーミングとパッケージ、全国的に知られていないグァバを使って奄美をPRする姿勢がすばらしい」と大賞も受賞した。

 3人は「ずっと開発に関わってきた卒業した先輩にもいい結果を報告したいと思って、4月の予選から、プレゼンに向けてがんばった2カ月が報われた。先輩たちも本当に喜んでくれた」と笑顔。プレゼンでも奄美高校の卒業生が声をかけてくれたり、何度も味見に来て声をかけてくれた人もいたという。「他の学校の発表もとても参考になり、良い経験ができた。ぜひ来年も参加したい」と語った。