NPO、住用町市道で啓発活動

NPO、住用町市道で啓発活動

アマミノクロウサギ生息域内の路上で、通過する車両に安全運転を呼びかけた

「安全運転で観察を」
クロウサギなど希少生物の事故防止

 NPO法人すみようヤムラランドと奄美市住用総合支所は30日夜、アマミノクロウサギなどの希少動物の輪禍等事故防止のため、生息域内とされる同市住用町の市道スタル俣線入口で啓発活動を行った。同NPO会員、市職員の9人が参加。約2時間の間に6台の車が通過し、運転手らに安全運転を呼びかけた。

 学校が長期休暇に入ったり、観光シーズンを迎え来島客なども増加する時期に合わせ、同NPOでは、啓発活動を共同で今回初めて開催。午後8時から開始され、ガイドを伴ったツアー客や、レンタカーに乗り個人で訪れた観光客など全6台の車両が通過。パンフレットを手渡し、運転者に安全運転で観察するように呼びかけていた。

 NPO関係者は「訪れる人の数など、データ等もとり、地道に事故防止を呼びかける活動をしていきたい」と話した。

 環境省奄美野生動物保護センターによると、同センターが確認した奄美大島島内でのクロウサギの死亡個体数は7月(21日現在)に2頭。そのうち1頭は、スタル俣線林道で発見され、交通事故によるものと判断。4月、5月にも、事故による2頭の死亡個体が見つかっている。

 同センターでは引き続き、死亡個体を発見した際の連絡を呼びかけている。