バランスシート探検隊

公共施設の活用法などを発表する参加者=和泊町=

大学生や住民参加 公共施設の活用考える
和泊町

 【沖永良部】和泊町の公共施設や財政状況について考える「バランスシート探検隊」(JAGA、和泊町主催)が17日、同町であった。鹿児島大学法文学部の学生8人のほか地域住民や役場職員など計36人が参加。町内の2施設を見学し、今後の活用法や維持管理について意見を出し合った。

 同町では、経営的視点から公共施設の管理・利用・処分などを行う「公共施設マネジメント」に取り組んでいる。バランスシート探検隊は、自治体の会計改善を支援する「JAGA」と連携して開催。昨年に続き2回目となる。

 千葉大学教授でJAGA理事の大塚成男氏が「自治体の資産とは」をテーマに講演。同町の2013年度のバランスシート(賃借対照表)で町の財政状況を説明し「資産(施設)を実際に見て、どれほど役立っているかを住民が判断することが大事」と述べた。

 町保健センターと実験農場を見学した参加者は、今後の施設の在り方などについてワークショップを行った。発表では「有効活用されていないスペースが多い」「施設の目的があいまいになっている」「ニーズを調査してサービスを有料化する」「新庁舎建設に併せて、必要なものとそうでないものの取捨選択をする」などの意見が出た。

 大塚氏は「前回に比べ多くの町民が参加してくれた。施設で現在行われている活動をどう評価し今後使っていくのか、住民と行政が率直に意見交換できる機会を作ってほしい」と話した。