反対署名5万1309筆報告

徳田康光町長=右=に反対署名などの活動と、同日付での会の解散を報告した「龍郷湾を守る会」の西元会長ら

龍郷町長に守る会 客船寄港地建設計画で

 米国の大手客船会社が龍郷町芦徳で計画していたクルーズ船寄港地建設を巡り、計画に反対する署名活動など行っていた住民有志による「龍郷湾を守る会」(西元則吉会長)のメンバーらが24日、同町役場を訪問。徳田康光町長に手書きとインターネットでの同計画への反対署名が計5万1309筆、集まったことを報告。また同日付で守る会の解散も表明した。

 署名は7月1日から8月22日までに寄せられたもの。手書き署名は4475人(島内2807人、島外1668人)分。さらに署名サイトを活用し4万6834人分のネットでの署名が集まった。同会によると、すでに手書き署名の原本とネット署名データは三反園訓知事宛に提出済みという。

 西元会長は「7月19日に町長が計画の受け入れ断念を表明したので、私たちの活動も実りがあったかなと考えている。これからも豊かな自然を子や孫の代まで守るとともに、観光と町の発展のために私たちもやっていきたい」と語り、「今後もいろんな開発の話が出た場合は再度立ち上がり、その計画が妥当なものなのか調べたい。町の方もしっかり調べた上で判断していただきたい」と徳田町長へ要望した。

 西元会長らによると、客船会社側から、いまだ正式な撤退表明は出されていないものの▽町長が受け入れの断念を表明したことなどに伴い、今後、計画が進められる可能性は極めて少なくなったと考えられること▽問題の長期化で町内を混乱させることは同会の本意ではないこと―などが解散の理由。会のメンバーや活動に協力した関係者からも意見を聞き、解散を決めたという。