ピティナピアノコンで全国1位

ピアノ全国大会で部門1位を果たした松元さん

医学部在学中の快挙
名瀬出身の松元さん

 音大生やプロ志望のピアノ演奏家らが出場して腕を競う2016年度「ピティナピアノコンペティション」全国決勝大会の表彰式が8月22日、東京都内のホテルであり、グランミューズ部門で奄美市名瀬出身の鹿児島大学医学部4年・松元陸さん(21)が1位を受賞する快挙を果たした。松元さんは「全国大会で結果を出せてうれしい。これからもピアノを弾き続けたい」と喜びを表した。

 今大会はYカテゴリー(19から22歳)で出場。宮崎県予選、西日本予選を経て、東京本選に進み、決勝曲「ムジカ・ナラ」を演奏した。仏像をイメージした「和」の曲調にテンポを早めた転調が入るなど、クラシックの耽美=たんび=な世界観を見事に表現。部門優勝を果たした。

 この結果に松元さんは「会場では知人の応援もあり、開き直って臨んだことが良い成績につながったと思う」と謙虚に語った。なおこれから学業が多忙となる時期を迎えるため、今後は勉強に専念するという。

 姉の影響で9歳からピアノを習い始めた松元さん。地元の大島高校を卒業後、医師の道を目指し進学したが、奄美で師事した名瀬出身の徳あおいさん(福岡市在住)のレッスンを継続し、ピアノの腕を磨いた。徳さんは「指導を体得しようと真剣に取り組む姿勢が実を結んだのでは」と称え、教え子の快挙に喜びを隠せない。

 なお受賞直後の24日、奄美市生涯学習講座・健寿大学「夏のオープンキャンパス」に参加。ミニコンサートで決勝曲など10曲を披露。その腕前に、観客から多くの拍手を受けた。