秋高校野球

【2回戦・徳之島―伊集院】1回表徳之島無死一二塁、3番・澤村が先制の2点適時右翼線三塁打を放つ=姶良

徳之島 逆転勝ち
27日、大島が登場

秋高校野球第5日

 【鹿児島】第139回九州地区高校野球大会鹿児島県予選第5日は26日、鹿児島市の県立鴨池、鴨池市民、姶良市の姶良、3球場で2回戦8試合があった。

 奄美勢は徳之島が伊集院に中盤逆転し、9―7で競り勝った。

 第6日は27日、県立、市民、両球場で3回戦6試合がある。奄美勢は大島が出水商と対戦する。

「ひっくり返せたこと」自信に
徳之島


【2回戦・徳之島―伊集院】5回表徳之島一死一三塁、重盗を仕掛け、三走・福井が同点のホームイン=姶良

秋高校野球ハイライト

徳之島にとって初回の6失点は重かったが「ひっくり返せたことが自信になった」と中原陸主将は言う。
持ち味の強打を発揮して幸先良く3点を先取したが、「あまりにうまく行き過ぎたので、守備で油断があった」(中原主将)。単純なミスだけでなく、カバーリングやポジショニングなどの連携もかみ合わず、6点を献上したかたちになった。
「6失点は監督の采配ミス」と田村正和監督。レギュラー選手の体調不良などもあり、控え選手を起用したところでミスが出た。「3点差なら取り返せる自信はある」(田村監督)。やるべきことは必要な手を打ち、動揺する選手の心を落ち着かせ、自信を持ってプレーさせることだ。
二回から、ストライク先行で投球のリズムが作れる1年生・仁礼をマウンドに送り、レギュラー選手を本来の位置につけた。序盤で守備のリズムを立て直したことで、中盤の逆転劇の布石を打った。
五回、二死一三塁から一走・勇がディレード気味にスタートを切り、二塁送球したスキに三走・福井が同点の本塁を陥れる。伝統の「足攻」で同点に追いついたことで完全に自信を取り戻し、1番・盛の勝ち越し三塁打が生まれた。「うちらしい点の取り方ができた」(田村監督)五回だった。
(政純一郎)

秋高校野球戦評

【評】徳之島は初回、3番・澤村の右翼線三塁打、5番・廣の右翼線二塁打で幸先良く3点を先取するも、その裏、守備が乱れて6点を奪われた。四回、1番・盛の犠飛で2点差とする。五回はエラーで1点差に詰め寄り、二死一三塁で重盗を仕掛け同点。1番・盛が走者一掃左越え三塁打を放って勝ち越しに成功した。守備は二回以降、リリーフした仁礼がリズムを作り、相手の追加点を五回の1点のみに抑えた。