伊仙町 町おこしへ活発なトーク

テーブルごとに行われる、町おこしへのテーマの発表に聞き入る大久保明伊仙町長

「丸の内プラチナ大学」
「ダイナミックに変えられる」大久保町長もアイディア礼賛

【東京】離島だからこそチャンスがある。伊仙町と共に輝く未来を目指そう――。27日、東京・千代田区で「丸の内プラチナ大学」が開催され、約30人の出席者らが伊仙町の町おこしに何ができるのか、何をすべきかなど、活発なトークを展開。真剣なまなざしで熱のこもった〝講義〟が行われた。

「ヨソモノ街おこしコース」と題した丸の内プラチナ大学には、首都圏の企業で働く男女のキャリアが参加した。前半は伊仙町からの報告がメイン。伊仙町未来創造課主事の松岡由紀さんが8日から6泊7日で22人が参加した「徳之島ダイエットアイランドツアー」について報告。糖尿病の参加者の一人は薬が不要になった、東日本大震災の被災者の表情が一変したなど、「わずか1週間で人生を変えた参加者がいた」との実績が伝えられた。

また、松岡さん自身が移住者であり、子育てに携わる母親の立場から「基礎学力のアップ、キャリア教育、生まれ故郷へのプライドの確立」が必要だと説明。そのためには、学習支援センターのコーディネーター、長寿子宝会社のマネジャー、徳之島観光連盟の事務局長などの人材が求められていると話した。  

後半は、参加者が各テーブルで3~5人のグループになり、それぞれ一人2分半ずつでプレゼンテーション。前回7月に出された、町おこしに何をするかの宿題の発表会となった。熱い議論の後、「徳之島カレッジを創設して、長寿と食べ物をアカデミックに研究する」「一芸に秀でた人に住居などを用意して移住してもらい、代わりに子どもたちに教育をしてもらう」「日本一子育てしやすい島に、育児休暇に入った夫婦に住んでもらう」「企業誘致に向けた視察ツアープロジェクト」など、優秀ビジネスプランが発表された。

各テーブルで参加者の意見に耳を傾けた伊仙町の大久保明町長は、「力作がそろい感謝している。こうした企画をどう生かしていくのかが課題。7千人の自治体だからこそダイナミックに変われる」と手応えを感じていた。主催した、三菱総合研究所・プラチナ社会研究センター主席研究員の松田智生さんは、「離島にこそ最先端モデル、そんな逆転の発想が必要なんです」と意義を語った。その後、「町おこしは、教育×子育て×雇用×健康×観光×の組み合わせ型モデル」「丸の内プラチナ大学徳之島分校」などと総括。

なお11月4日から6日まで今回の参加者十数人で徳之島へのツアーが予定されている。