丸の内プラチナ大学

丸の内プラチナ大学一行(左側)と地元関係者と「語る会」交流も=5日、伊仙町で
「幸福度アップが大事」
徳之島で交流
【徳之島】東京都心のビジネスパーソン対象のキャリア講座「丸の内プラチナ大学」(実施主体・エコッツェリア協会など)で2回、伊仙町の講義を受けた受講生ら16人が、4日~6日に徳之島を訪問した。島の現状を把握しながら高校生や多分野の地域住民、行政関係者らと意見交換し、離島の魅力を生かすビジネスプラン具現化への可能性を探った。

一行は、良い意味での〝ヨソモノ〟が、地域への移住や二地域居住を通じて街おこしの担い手になるプランを討議・策定するための「ヨソモノ街おこしコース」の受講生45人のうちスタッフ含む16人。ゲスト講師の大久保明伊仙町長とIターン者の同町未来創生課職員が「徳之島講座~出生率日本一と長寿の徳之島伊仙町。奄美の離島の活性化を考えよう~」などをテーマに2回講義を行っていた。

初日は、高校生向けキャリア教育の一環で天城町にある樟南二高で徳之島高の両校生徒72人と交流。5日は、景勝地や歴史・自然探訪を満喫した後、伊仙町教育員会の会議室で農業関係や子育て支援、観光、行政関係者たちと「語る会」で意見交換した。

同コース講師の松田智生氏(三菱総研・プラチナ社会研究センター主席研究員)は「学ぶだけではなく、対話・理解を通してより良くすることが大事」と前置き。受講生たちは「ニュースサイト運営を通じ徳之島のPRが可能。商品開発・モノづくり、キャリア教育にも協力したい」。

合計特殊出生率日本一(2・81)に関しては、「子宝として子どもを大切にする文化は、日本が抱えている問題を既に解決しているのではとも思う」。「最終的には幸福度を増すこと。伊仙町は出生率と長寿者もトップレベルで幸福度は高いと感じる」との感想も。

地方創生など今後を考えるには、「徳之島カルチャー。人と自然が共存できる地域社会づくり。異なった視点からの徳之島学を」。観光のあり方には「自然や闘牛などをただ観るだけでなく、欲=ほっ=しているのは交流」とも強調していた。

最終日の6日午前は伊仙町職員らと意見交換し、感想などを述べ合った。