島口・島唄の夕べ

市小中学校の児童生徒が民話「大年の客」を島口で上演した

市小中児童生徒らの島口劇に喝采
島唄競演や漫才など多彩に

奄美市教委・同市文化協会(山田薫会長)主催の第7回「島口・島唄の夕べ」が26日、同市名瀬の奄美文化センターであった。児童らによる島口劇やカサン唄、ヒギャ唄の唄者による競演など多彩なステージで来場者を魅了した。

プログラムは2部構成。来場した約600人を前に、六調太鼓70人奏のオープニングを皮切りに、喜瀬唄者4人による唄あしび、島唄、日本舞踊などを披露した。

注目が集まった島口劇では、同市住用町の市小中学校(岸田さゆり校長)の全校児童生徒6人と教職員らが民話「大年(フードシ)の客」を上演。

大みそかの夜に3人のモレ(物乞い)が宿と食事を求めて、裕福な家とまずしい家の夫婦を訪ねる場面を、出演者は市集落の島口によるセリフ回しで見事に演じると大きな拍手が。また子どもたちのひょうきんな演技で笑いをさそい、場内を沸かせた。

劇中語り部を演じた、中学2年・圓龍貴君は「観客の反応がとても良かったので、島口がうまく話せたと思った」と笑顔で話した。

そのほか、地域代表者の5人による島口トークでは、「縁の道や切りてぃん、血ぬ道や切ららん」などの教訓を掲げ、体験談を交え語り、山田会長と安原ナスエさんの「島口漫才」、地域を代表する唄者の競演など、趣向をこらして演目を来場者は堪能した。