鹿大国際島嶼教育センター

地域一体活動、知識還元評価
地域研究コンソーシアム賞受賞

鹿児島大学国際島嶼教育研究センター(河合渓センター長)は、奄美群島内での様々な社会活動が評価され、このほど「第6回地域研究コンソーシアム賞社会連携賞」を受賞。30日、奄美群島の拠点である奄美分室の高宮広土教授(先史人類学・人類学博士)が朝山毅市長を表敬し、受賞を報告した。

同センター奄美分室は、2015年4月、市水道課庁舎内2階に開設。行政や各関係団体と連携し、住民参加のプロジェクト活動を実施するなど社会との連携に努めている。

世界諸地域の研究に関わる教育団体、研究団体など、現在98団体で組織され、同センターも加盟する「地域研究コンソーシアム」(JCAS)の審査委員会は、同センターの受賞理由などについて▽島嶼学を通じた研究のみならず、自治体、地域住民などとの多様な社会連携活動を行っている▽地域の子どもたちにフィールドワークの楽しさと、地域の生物多様性を学ぶ場を形成している―ことなどを評価・講評した。

同センターは、シンポジウム開催や、児童生徒を対象にした植物観察会などフィールドワークを実施するなど、
地域と協力しながら研究や、知識の還元活動に努めてきた。受賞の報告を受け、朝山市長は「これからも、先生方の知恵を頂き、地域の皆さんの住みよい環境づくりに努めていけたら」などと述べた。

今回河合センター長に代わり、来庁した高宮教授は「分室ができ、まだ1年と少しでこのような賞の受賞は早いのではとも思うが、私たちの活動がある程度、地元に還元されていることを認められたということでもある。そういう意味でうれしく思う」と受賞を喜び、「シンポジウムなどで地元住民が興味を強く持って聞いてくれる。吸収力が違う」と話し、県内唯一の分室設置に改めて感謝も示した。

今後の活動について、高宮教授は「見学会など活動を他の島でも行っていけたら」と語った。