中尾ミエさんらミュージカル公演

奄美文化センターで行われたオリジナルミュージカル「ザ・デイサービス・ショウ2016」

名瀬市民合唱団の団員らとともに歌う中尾ミエさん

「デイサービス」舞台に歌と踊りで楽しませる
市民合唱団のメンバーも出演

2010年10月から6年ぶりの公演となる中尾ミエさんプロデュースのオリジナルミュージカル「ザ・デイサービス・ショウ2016」(奄美市など主催)が29日、奄美市名瀬の奄美文化センターで行われた。同センターホールの約1400席を埋め尽くす人が来場。「デイサービス」を舞台に、高齢化社会が抱える問題にも触れながら、歌と踊りで来場者を楽しませた。

同作品は2010年に奄美で公演された「ヘルパーズ」に続き、奄美市名瀬出身のミュージシャンで劇作家の山口健一郎さんが原作と音楽を担当した。ミュージカルは、プロ歌手として活躍する矢沢マリ子(中尾ミエさん)が、慰問で訪れた施設のデイサービス利用者らと出会うところからスタート。利用者らにとっての青春時代の音楽である「ロック」を通じ、利用者と施設職員らのそれぞれの事情や立場などの問題を乗り越えて、一つのステージを作り上げていくという物語となっている。

劇中には中尾さん演じる矢沢マリ子の「向上心は持ち続けて」「始めるのに遅すぎることはない」と高齢者に呼びかける場面も。上演後、中尾さんは「この奄美出身の山口くんが作った素晴らしいミュージカル。私もまた機会があったらぜひ奄美に来たい」と話し、会場を盛り上げた。

また、この日のステージでは出演者とともに名瀬市民合唱団(平克英団長)のメンバーが劇中歌を合唱。平団長は「こうしてプロの人と一緒に歌うことが出来たということ自体が感動。この歌も、練習を重ねるごとに、がんばること、生きる気力を引き立ててくれる歌。ミュージカルも涙あり、笑いありで生の演技を見ることが出来て本当に良かった」と笑顔を見せた。