27日運航スタート

ドクターヘリの前で三反園知事など関係者がテープカットして就航を祝った

開始式、就航祝う
三反園知事「県全域で救急治療体制」
奄美ドクターヘリ

 奄美群島(十島村含む)の救命態勢の向上を図る救急医療用ヘリコプター「奄美ドクターヘリ」の運航が、27日からスタートする。県内では2例目となる奄美でのヘリ導入。運航開始を前に県は26日、同市名瀬佐大熊町のドクヘリ格納庫で運航開始式を開いた。

 ヘリは奄美市名瀬の県立大島病院を基地とし、午前8時半から日没まで運航。日中は同病院救急救命センターの屋上ヘリポートで待機する。救急通報を受けた消防機関が出動を要請。医師1人、看護師1人が搭乗し、搬送するシステム。

 県は、離島やへき地エリアが多い奄美で、患者の診療を行いながら搬送できるドクヘリの有効性を強調。15年度に準備委員会を立ち上げ、医療や消防の関係機関と運航に向け調整を進めていた。

 この日は県や奄美群島の各自治体、医療機関関係者など約120人が出席。来島した三反園訓知事は「すでに運航している県ドクヘリと合わせ、県全域で県民が適切な救急治療を受けられる体制が整った」。福元俊孝県立病院局事業管理者は「可能な限り、奄美群島内で完結できる医療体制を目指したい」とそれぞれ、導入にあたり期待感を示した。

 来賓では、金子万寿夫衆院議員、池畑憲一県議会議長、朝山毅奄美市長、熊本一朗鹿児島大学病院院長、向井奉文大島郡医師会会長が祝辞。その後ドクヘリの機体を前に参列し、テープカット。安全運航を願った。