奄美・沖縄航路・航空路 新たな割引運賃開始

奄美空港で行われた奄美・沖縄連携交流促進事業開始記念セレモニー

最大40%程度割引も
奄美空港でセレモニー 交流人口の増期待

奄美・沖縄連携交流促進事業開始記念セレモニー(鹿児島県・沖縄県主催)が1日、奄美市笠利町の奄美空港であった。文化的にもつながりがあり、共に世界自然遺産登録を目指す島として、より交流を深めようと始まった新たな割引運賃。料金は新設する特別割引1(1日前割引)で普通運賃比25%程度、引下げとなった先得割引A(28日前割引)で同比40%程度の割引になるため、両島間の交流人口の増加が期待されている。

同事業は鹿児島県と沖縄県の連携による航路・航空路における新たな割引運賃。歴史的・文化的につながりの深い奄美群島と沖縄の両地域の振興のため、移動コストを軽減することで、住民間の交流を深めることが目的。両地域が目指す、世界自然遺産登録も見据えている。

総事業費は約8千万円(うち鹿児島県予算6396万6千円)を計上。事業費は折半となっており、沖縄県も同額を計上しており、事業は毎年度ごとにそれぞれ予算を計上し、継続する方針となっている。

航空路の対象路線は「奄美大島―那覇」と「与論―那覇」の2路線で、2016年7~8月の最安値における割引例(片道)は▽奄美―那覇間(普通運賃2万7400円)=【特別割引1】2万800円(24%引)【先得割引A】1万5700円(43%引)▽与論―那覇間(普通運賃1万7100円)=【特別割引1】1万3100円(23%引)【先得割引A】9550円(44%引)。

航路は奄美大島―那覇(2千円減)、与論―那覇(1400円減)の2航路が対象となっている。

セレモニーでは伊藤祐一郎鹿児島県知事(代読)が「地元の皆さんの強い要望があり、今回の運びとなった。更に交流が広がり、世界自然遺産登録の機運も一層高まるのを期待したい」。翁長雄志沖縄県知事(代読)は「RACも新機体となり、更なる交流人口増が期待されている。沖縄と奄美の連携交流を深め、新たな魅力の創造になれば」とそれぞれあいさつした。

一便を利用して沖縄から奄美に降り立った東京在住の男性(31)は「沖縄旅行のついでに、せっかくだからと妻の実家でもある奄美にも行こうということになった。沖縄から石垣島に行くような感覚で、奄美にも行きやすくなったのでは」と語った。

この日は沖縄便で降り立った利用客に、奄美群島広域事務組合から鹿児島県の世界自然遺産のパンフレットや沖縄県のパンフレット、鹿児島のお茶など記念品を配布した。