西郷の足跡、生活学ぶ

西郷隆盛ゆかりの地を視察する霧島市観光・特産品議連のメンバーら

霧島市観光議連団視察 奄美との観光連携意欲も

 霧島市観光・特産品議員連盟(今吉歳晴会長、13人)に所属する議員10人は16日から奄美大島入りし、行政視察を行っている。17日はスポーツ合宿関連施設のほか、龍郷町内の西郷隆盛ゆかりの地などを見学。西郷の足跡や奄美大島滞在当時の生活、心境の変化に理解を深めた。

 視察は奄美群島が国立公園の指定や世界自然遺産登録を控えるなか、格安航空会社(LCC)の関西路線就航決定や2018年のNHK大河ドラマ「西郷=せご=どん」の放映決定など、“追い風”が吹く奄美の取り組みを学ぶために実施。16日は瀬戸内町で医療、水産関連の現場を視察した。

 17日午後から、同町役場で西郷塾塾長の安田荘一郎さんが講演。安田さんは鹿児島の錦江湾で入水自殺を図りながらも死にきれなかった西郷が、奄美大島での生活で、愛加那との結婚や住民との関わりなどを契機に心情が変化したとして、「島民と一体となった3年間が、『敬天愛人』の思想の基礎を育む期間となった」と解説。その後、潜居地や謫居跡も訪れ、西郷の当時の生活を想像して理解を深めた。

 霧島市には西郷が頻繁に通ったという日当山温泉などゆかりの地がある。今吉会長は「西郷の足跡をたどり、霧島とのつながりを感じた。奄美は今後観光客が増えることが見込まれ、(県本土と奄美を空路で結ぶ)霧島と奄美の連携を重要。こういった機会を通じ、両地の住民の交流を図りたい」と述べた。

 同日はこのほか、黒糖焼酎の蔵元も訪問。きょう18日は世界自然遺産関連施設などを視察し、帰鹿する予定。