徳之島ごみ処理施設

耐用年限(当初)の精密機能検査で延命を検討。現在地で運用継続する徳之島愛ランドクリーンセンター(伊仙町目手久)

精密機能検査で延命
現在地で運用継続へ
広域連合議会

【徳之島】徳之島愛ランド広域連合議会の3月定例会は24日、天城町議会本会議場で開かれ、大久幸助連合長(天城町長)が2017年度施政方針を説明し一般質問には1氏が登壇、17年度当初予算案2件を原案可決した。当初計画で最終15年目を迎える徳之島愛ランドクリーンセンター(伊仙町目手久)は、延命への精密機能検査を計画。最終処分場の残余年数も「約10年」と予想。現在地での運用継続方針に異論はなかった。

17年度施政方針で大久連合長は、同クリーンセンター(3町ごみ処理施設)については例年実施している各機材の定期点検に加え、延命化への精密機能検査を実施して劣化状況を把握。焼却設備を管理する中央制御室コンピュータはデータコントロールシステムも更新する。徳之島食肉センターは年々と畜頭数が減少しており「保守点検の経費削減にも努める」。

一般質問には幸千恵子議員が登壇した。クリーンセンターの設置・運営場所の〝各町15年持ち回り〟不文律に大久保明副連合長(伊仙町長)も「契約もない。15年にこだわる必要はないと思う」と支持。同センター排熱利用「温水器」2基(約2千万円)が一度も利用されず「宝の持ち腐れになっている」との指摘には、温水プールなど健康増進施設付帯の地元要望が「説得」材料に止まったと示唆。当局側は「今後有効活用を検討したい」とした。

世界自然遺産登録にも向けたごみの不法投棄防止、野焼き防止などにも配慮した指定ごみ袋(小売り大1枚50円)の料金引き下げ、低所得者無料化など求めに、大久連合長は「3町の清掃審議会で検討」、大久保副連合長も「低所得者には厳しい。不法投棄も減ってない。清掃審議会に」と委ねる方針。一方、高岡秀規副連合長(徳之島町長)は「それほど高いとは思わない。多少の負担は仕方ない。安易に無料化に走るのは如何なものか」と温度差も露呈した。

17年度当初の同広域連合一般会計は歳入歳出それぞれ総額6億2530万6千円。焼却設備点検整備業務委託料1850万円、精密機能検査委託料600万円なども計上した。同食肉センター特別会計は総額2511万1千円となっている。