「子育て支援員」30人育成

徳之島町「子育て支援員」研修の修了証書を手にする参加者たち=26日、町役場会議室

徳之島町 保育士不足に対応
待機児童の解消へ期待

【徳之島】保育士不足対応などに徳之島町が先月4―18日に初実施した「子育て支援員」研修の修了書交付式が26日、同役場であった。20~60代の計30人(うち男性1人)が、保育や子育て支援分野の各事業に従事する上での資格として、〝みなし保育士〟の資格を修めた。

同研修は、保育士不足で生じる待機児童の解消を目的に、厚生労働省が定めた「子育て支援員事業」に基づくもの。都道府県または市町村が実施する研修を修了し、必要な知識や技術などを習得したと認められた人が対象。徳之島町は奄美地区市町村レベルでは初の取り組みという。

保育助手など保育施設に従事中の10人を含め、子育て中の主婦など30人余が参加。先月4日、町生涯学習センターを主会場に基本研修(8科目8時間)でスタート。講師には奄美看護福祉専門学校の嘉原カヲリ氏や地元関係者が協力。専門研修(18科目21時間)、見学実習2日間など計7日間のカリキュラムを30人が修了した。

修了証書交付式で高岡秀規町長は「今後は〝みなし保育士〟として活躍され、待機児童ゼロにするためにもご協力を。保育士の分野での男女共同参画。また女性が活躍する雇用の場もつくりたい」など強調。1人ひとりに修了証書を手渡して祝福した。

唯一の男性参加者(独身)でホテル従業員の屋島朋宏さん(24)は「難しかったが、(実習では)大きい子と小さい子への関わり方の違いも知り、保育士不足と保育士の大変さも実感しました。研修の機会を設けた町に感謝します」とお礼を述べた。

同町は認可保育所3(町立1、民間2)、へき地保育所2(町立)。今年度当初は亀津・亀徳地区で保育士不足に苦慮したが、その後緩和されたという。