瀬戸内町産パッションフルーツの試作品に舌鼓

森山チーフフルーツクチュリエが作った商品の数々

武富さん
「種をかんでくださいね」と語る生産者の一人の武富悦子さん

試食
試食に参加した人たちは、生果実の食べ方を全員が知っていた

タカノフルーツパーラーで
成分の魅力説明、甘さ強調

 【東京】瀬戸内町産のパッションフルーツの試食会および即売会が28日、都内でもフルーツパーラーで有名な新宿高野で行われた。パッションフルーツを初試食した一人を含む10人が参加。㈱タカノフルーツパーラーの森山登美男チーフフルーツクチュリエが作った特製アイスティー、デザート、サラダなどに舌鼓を打った。

 この企画は、鹿児島県と㈱新宿高野が2018年度から県産パッションフルーツとマンゴーのフェアを開催するにあたり、今回さきがけて行ったもので、㈱新宿高野、瀬戸内パッションブランド産地協議会、JAあまみ、鹿児島県が共催。

 今回の試作品は①生の果実(ルビースターとサマークィーン)の輪切り②炭酸(サイダーではない)入りパッションジュース③牛乳パッションシャーベット④チキンと青パパイア(沖縄産)とパッションサラダ⑤バニラアイスオンパッション⑥水出し紅茶とパッション半分ジュース(瀬戸内パッションジュース少々入り)の6種類。

 参加者にパッションフルーツの生産方法や、受粉方法などを教えた宮原仲清・瀬戸内パッションブランド産地協議会会長は「パッションフルーツの知名度は低く、参加した方々が良さを知ってもらえたらありがたい」と話した。

 また、生産者の武富悦子さんは「種をかんでもらうのが正しい食べ方で、老化防止にもつながります」と説明、パッションフルーツの成分の魅力についても語った。

 参加者の中には、祖母が奄美市名瀬の小湊出身と話した川田光代さんも妹と共に試食を楽しみ、「水出し紅茶とパッションが入ったジュースがおいしかった」とにっこり。

 家庭でできるような商品作りを考えたという森山チーフフルーツクチュリエは「フルーツは意外と食べ方を知られていない。パッションフルーツは、デザートよりもソースとして使われることが多く、これまでは輸入品で、甘くなかったので、こうして生で食べることはなかった。甘かったですねえ」と瀬戸内産パッションの甘さを強調していた。

 瀬戸内町から訪れた田原章貴農林課農政係長は「こうして生産者が東京に来て消費者と直接対話したり、感想を聞いたりすることで、生産者の方々のモチベーションがあがり、島に帰っても元気です。来年度のタカノフルーツパーラーでのイベントを見据えて生産者の皆さんもきっと頑張れます」と、心はすでに来期に向かっていた。