「西郷どん」ゆかりの地 奄美群島担当者会議

「西郷どん」ゆかりの地の行政プロモーションには〝温度差〟も=28日、天城町

行政プロモに〝温度差〟

 

天城町で

 

 【徳之島】第2回大河ドラマ「西郷どん」奄美群島担当者会議が28日、天城町役場会議室であり、来年1月7日放送開始に伴うブームを捉える観光振興プロモーションの現状や今後の計画で情報交換。流謫=るたく=期間や奄美編ロケ採否の差もあってか〝温度差〟を露呈したが、世界自然遺産登録も絡め、次年度も同会議を継続する方針を確認した。

 今年7月の和泊町会場から開始。第2回会議には西郷流謫・謫居=たっきょ=ゆかりの▽奄美大島(龍郷町)▽徳之島(天城・徳之島・伊仙3町)▽沖永良部島(和泊町)5町の担当者ら約15人が出席。春利正天城町教育長は、西郷の生き様や島民との交流を表現した中高生ら「結シアター手舞」のミュージカル公演など経緯も紹介し「点から線に結び、線が面になる活動を」と期待を寄せた。

 活動報告で、天城町は、徳之島同ロケ誘致協議会の設立と活動、直系子孫・西郷隆太郎氏講演会などを開催。謫居跡の同町岡前「西郷公園」への観光ルート整備「さいごうウオーク推進事業」など計画も示した。

 龍郷町は、西郷どんゆかりの地の案内人養成講座や笹森儀助(明治期の大島島司)顕彰碑建立、町こども博物学士「西郷どんはどうしてえらいの?」などを開催。今後の関連スイーツ商品の開発、「西郷南洲翁上陸記念祭」、西郷ゆかりの地めぐりツアー商品造成(JTB連携)なども計画を示した。

 和泊町は、17年度町「西郷どん」地域プロモーション推進事業スケジュール進捗管理表に基づき、西郷南洲絵画展や西郷隆盛ドキュメンタリー番組撮影、西郷どんまちあるきガイド育成、同ガイドブック制作、「西郷南洲どんDONグランプリ」などを開催。「敬天愛人シンポ(仮称)」開催計画なども示した。

 第3回会議は1月に龍郷町で予定。18年度も「(各町間で)温度差はあるが、一過性に終わらせず継続を」「お互いの(ゆかりの)地をまず知る必要もある」。また「西郷どんブームに限らず、国立公園指定に次いで世界自然遺産登録も予定され、追い風が吹いている。観光振興に取り組めたら」など意見もあり、継続方針で一致した。

 この後、天城町ユイの館や「まち歩き『西郷どんの足あと』」など見学でも研さん交流した。