ユワンツチトリモチ開花

キノコに似た形をしたユワンツチトリモチ。鮮やかな赤色が目をひく=撮影地、湯湾岳=

冬の植物楽しめる季節に
湯湾岳で西さん撮影

奄美大島で最も標高の高い湯湾岳に咲く準絶滅危惧種の「ユワンツチトリモチ」が開花しているのを奄美市名瀬の西康範さんが撮影した。奄美大島では冬に楽しめる植物のひとつとしてファンも多い。鮮やかな赤色が見る人の目を楽しませている。

『奄美の絶滅危惧植物』(山下弘さん著)によると、ユワンツチトリモチ(ツチトリモチ科)は常緑広葉樹林内の林床に生える高さ7~10㌢の多年生寄生植物。イジュやコバンモチに寄生する。森林伐採や踏みつけなどが原因で数が減少したが、かつては湯湾岳山頂付近で普通に見ることができたという。

撮影した西さんは「少し早いかと思ったが、今がちょうど咲きはじめだった。12月下旬にかけてどんどん増えていくはず。これから楽しめるのでは」と話した。