2018年東京奄美会・新年賀詞交歓会

明治維新の気概、気骨を受け継ぎ記念の120周年へ

 【東京】東京奄美会の1年の始まりを飾る「2018年東京奄美会新年賀詞交歓会」が21日、台東区上野の精養軒で開催された。会場には奄美からの来賓をはじめ、関東在住の人たちが合わせて450人以上集まる大盛況ぶり。島口が交わされる中、気持ちも新たにスタートした東京奄美会の模様を写真特集で届ける。

 全員での郷土遙拝、萩原かおりさんによる、東京奄美会会歌斉唱に続いて第一部の式典を開会。たくさんの出席者を前にあいさつに立った東京奄美会の森眞一会長は、「西郷隆盛が正月早々、NHKの電波に乗って全国津々浦々のお茶の間を訪問いたしております。明治維新の気慨、気骨を受け継ぎ、東京奄美会120年事業の糧にしましょう」とにこやかに話し掛けた。

 政財界からも多くの来賓が出席。金子万寿夫衆院議員、伊集院幼大和村村長(大島郡町村会会長)、福田猛北区立東十条小学校校長が、来賓として言葉を述べた。またNPO法人全世界空手道連盟新極真会代表・緑健児さんと記念写真に収まる人の姿も多く見られた。

 第二部は、山ゆり会の祝い唄が口火を切って懇親会が始まった。その後、各郷友会から自慢の唄や踊りなどが舞台で披露され、華やかな芸能大会となった。

 舞台では「三太郎音頭」(東京住用会)、「名瀬セレナーデ」(東京名瀬会)、「湯湾岳音頭」(関東宇検村会)、「奄美月夜」(東京笠利会)などが熱演された。郷愁あふれる舞台に、出席者は盛んな拍手を送っていた。

 プログラムが進むにつれて奄美の風を浴び、黒糖焼酎に酔いしれながらの歓談で会場は熱気であふれかえるほどに。やがて「島のブルース」「六調」の総踊りへ。「新しい時代を背負っていきます」との青年部の力強いメッセージと万歳三唱でお開きとなった。

東京奄美会120周年の節目の年、みな健康長寿と呼び掛ける森眞一東京奄美会会長

今こそ島の人たちが観光客らをおもてなしの心で迎え入れることが大切だ、と語る伊集院幼大和村村長

「新しい奄美を作り上げていくため、さらにご協力をお願いしたい」と語る、金子万寿夫衆院議員は喜界島から急ぎ駆け付けた

舞台の芸能を楽しみながら語り合う、東京沖州会のテーブル

祝い唄の朝花、よいすら節を披露する、山ゆり会(折原誠司さんほか)

ユーモラスな「戻りかご」の踊りと唄を披露する、東京沖州会のひとたち

琉舞の「御前風」を優雅に舞う、田中秀二さんと田中京子さん(東京沖州会)

息の合った踊り「大島あんこ節」で拍手を浴びる、東京龍郷会の女性陣

久永さとみさんの「スラヨイ黒糖」などで思わず踊りだした参加者たち

東京奄美会青年部とタナカアツシさんらによる、「大島エレジー」。絶妙なMCは、しまらっきょさん

場内に響き渡る六調に、名残を惜しみながらも踊りだす参加者たち

六調に会場が揺れる中、揃いの法被姿の東京奄美会青年部が集合。若いパワーで歓喜にわいた

島の黒糖焼酎を求める人に対応するスタッフ

各島々の焼酎製造会社から、黒糖焼酎が提供された。「役員一同、大変感謝している」とは東京奄美会・花岡正美幹事長

雑感

大島エレジーのCDを説明するタナカアツシさんと、林法義さん。手前は、奄美市東京事務所の信島賢誌所長

 「〝沖縄じゃないの奄美大島よ~〟」と、〝奄美あるある〟を昭和ムード歌謡に乗せた『大島エレジー』が、奄美青年部とともに披露され、会場を笑いと大拍手で包んだ。

 ロビーでは、作詞作曲したタナカアツシさんと、昨年ののど自慢大会でボーカルを担当した林法義さんが盛んにアピールしていた。

 そこに通り掛かったのは、奄美市東京事務所の信島賢誌所長。信島さんは、「とても気に入りました。事務所で毎日聴きましょう」と笑顔で話していた。

 タナカさんは、2月1日に、港区南青山の「月見ル君想フ」で女優の有森也実さんらをゲストに、また朝崎郁恵さんをスペシャルゲストに迎えて「タナカアツシ『大島エレジー』レコ発ライブ」を行う。