銀座もとじ記念パーティー

 

あいさつに立つ泉二弘明銀座もとじ店主

奄美から訪れた元ちとせさんと中孝介さんもお祝いの唄を披露

鏡割には大勢の人が参加

東京五輪は着物姿でおもてなしを

 【東京】銀座もとじ(泉二弘明=もとじこうめい=店主)は27日、千代田区の帝国ホテル3階、富士の間で「銀座もとじ・男のきもの」開店15周年記念および着付けDVD本出版記念パーティーを開催した。奄美からの出席者や多彩なゲストらが着物姿で多数出席、記念のひと時を華やかに彩った。

 「開店から15年、ここまでこられたのはひとえに皆さま、とくに男の人たちに支えられました」。約500人の参加者の半数以上が男性の着物姿で埋め尽くされた会場に向け、泉二店主は言葉を震わせながら感謝の言葉を述べた。また、「男の着物を提案したとき、周囲から反対された」と、開店当時のエピソードにも触れ高校時代の恩師に励まされたことなど、人に恵まれたと感慨深く振り返った。

 泉二店主は「着物を着ることは自分を磨くこと。20年の東京五輪には、海外の方たちを皆さまの着物姿でお迎えして、おもてなしの気持ちとともに日本の素晴らしい文化を発信していただけたらと願っております」と語り掛けた。

 日本文学研究者、ロバート・キャンベル東京大学大学院教授も登壇し、「泉二さんに、 胸を張って肩甲骨を寄せて歩きスマホをしないことと着物の着方を教えられた。それは洋服を着るときにも生きているから、(着物は)素晴らしい」。着物の良さについて泉二さんを通して知ったことを交えて、あいさつをした。 ほかに、モデルの知花くららさんや、歌手の元ちとせさん、中孝介さんも祝いに駆け付けた。

 元さんと中さんは、オリジナル曲を披露した後、ユニット「お中元」として再登場。奄美民謡「豊年節」を会場に響かせ、盛んな拍手を浴びていた。

 会場のコーナーには、開店した当時の「銀座もとじ」の看板を初めて掲げる様子などが、プロジェクターで映し出され、熱心に見入る人も。五郎丸歩選手(ラグビー・ヤマハ発動機)からのメッセージも披露された。

 あでやかな女性と、粋な男性が交歓する、目にも鮮やかな光景があちらこちらに。最後は、着付けDVD本の表紙に共に登場する2代目の啓太さんと、銀座もとじ恒例の五本締めで締めくくった。