徳之島高初の快挙

徳之島高初の快挙

全国高校総合文化祭に出場(展示)される赤﨑さんの油絵「有為転変」

赤﨑さん(左から3人目)快挙の喜びを分かち合う徳之島高美術部員たち(提供写真)

 

赤﨑さん作品「有為転変」

 

全国高校総合文化祭へ

 

 【徳之島】第68回鹿児島県高校美術展(県高校文化連盟など主催)の洋画部門で「鹿児島市立美術館賞」を射止めた徳之島高校普通科1年、赤﨑祐斗さん(16)の作品が、第42回全国高等学校総合文化祭「2018信州総文祭」(文化庁など主催)への県代表作品の一つに推薦された。芸術分野の全国大会出場(出品)は同新設校13年目の初快挙となる。

 今年度第68回県高校美術展には、洋画やデザインなど計9部門に県内54校から670点が出品された。昨年12月鹿児島市立美術館で入賞作品などを展示。赤﨑さんの作品(油絵)は『有為転変(ういてんぺん)』(F50号、116㌢×91㌢)。自然破壊を伴った物質文明(らせん階段、鉄筋、電気コードなど引用)がやがては大自然に包み込まれ、自然へと還っていく姿を緻密に描写。見事、鹿児島市立美術館賞に輝いた。

 県入賞に続く全国高校総合文化祭推薦の決定に、赤﨑さんは「初めての経験ですごくうれしい。絵は小・中学生時代から好きだったが、油絵を本格的に初めたのは高校に入ってから」。同作品では「モノの変化や環境問題。人間は自然を浸食し過ぎていると思う」と警鐘を鳴らしたかった。制作期間は約1カ月半。将来は美術関係の道に進むという。

 同校美術教師・美術部顧問の平野良光さん(37)は、教え子の快挙に、「取材に出かけるなどして自分のイメージを非常にしっかりと構成していた。集中力があり毎日コツコツと(約1カ月半)粘り強く描いてきたことが、この形になったと思う」と評した。

 全国高校総合文化祭は8月7日~11日、長野県松本市の「まつもと市民芸術館」を中心にある。作品展示と併せて赤﨑さん本人、平野教諭が招へい参加して交流する。