5年後の再会誓いコーヒー植樹

5年後の再会誓いコーヒー植樹

保護者なども協力してコーヒー苗木を植樹

5年後の再会を約束して記念撮影

地域おこし協力隊 浅尾さん発案、中学3年生参加
タイムカプセルも埋める

 宇検村総務企画課は17日、同村の赤土山などでコーヒーの木の植樹祭「タイムカプセルコーヒープロジェクト2017~18」を行った。中学3年生14人と保護者など合わせ約30人が参加し、同村湯湾にとよひかり珈琲店を開業した地域おこし協力隊・浅尾朱美さんの指導でコーヒーの植樹やタイムカプセルを埋め、5年後の里帰りと再会を約束した。

 浅尾さんは村内の子どもたちが進学で親元を離れ、その後は村外で就職や結婚をし、その地で定住するのが一般的になっていると知り、子どもたちが大人になった時にUターンを意識させるきっかけづくりでタイムカプセルコーヒー企画を提案。「タイムカプセルコーヒーは中学卒業記念にコーヒーを植樹し、5年後に20歳を迎え里帰りする時に植樹した木から収穫したコーヒー豆で入れたコーヒーを飲みながらシマを振り返ること」と説明した。

 役場で受付を済ませた生徒たちは浅尾さんのアドバイスで、タイムカプセルに入れる5年後の自分などに宛てた手紙を作成。参加者は準備をしてバスで赤土山のコーヒー農園に移動し、くわなどで約2㍍間隔に穴を掘り、5年ほどで実が成るとされるアラビカ種のコーヒー苗木20本を植樹し看板を作成し設置した。

 また、植えた苗木に支柱を添わせ、麻ひもを結んで固定。準備したタイムカプセルはビニール製の気泡緩衝材で梱包して、看板の下に埋設した。

 参加者は植樹を終え看板を入れて記念撮影し、5年後の成人式などでの再会を期して一本締め。コーヒー農園から役場に戻り、保護者が用意したカレーライスで昼食をとった。

 植樹された苗木は、浅尾さんや保護者などが経過観察して育成させるという。奄美高校に進学する田検中卒の山下太玖海=たくみ=君は、「自分が植えた木の豆で、コーヒーを飲んでみたい。将来は機械関係の仕事に就きたいので、できればUターンしたい」と語った。

 浅尾さんの地域おこし協力隊としての活動は今月いっぱいで終了。来月10日に、自身が経営する珈琲店のグランドオープンを予定している。