喜界島生和糖業

2017/18年期産サトウキビの搬入を終了した生和糖業(4日、喜界町)

搬入量、前期下回る7万9836㌧
約8割が基準糖度帯以下に

 
  喜界島の大型製糖工場、生和糖業は3日までに2017/18年期のサトウキビ搬入を終えた。搬入量は、7万9836㌧(前期実績9万5833㌧)。平均甘しゃ糖度は12・19度(同14・24度)で、同糖度で単価を決定する品質取引制度の導入後では、04年産の12・1度に次ぐ低い数値となった。約8割が基準糖度帯(13・1~14・3度)に届かなかった。

 今期は、17年12月15日に操業開始され、3期連続の年内操業で、期間日数は計106日だった。

 搬入された原料を糖度別にみると、基準糖度帯が18%。基準を超えたのはわずか4・2%で、77・8%が同帯の値に届かなかった。

 17年産サトウキビの低糖度について、同社担当者は「昨年10月の台風22号で乱倒伏し、葉っぱも8割程が取れた。その後雨も降らず、潮害の影響が残ってしまった。続けて、日照も少なったことが主な要因」などと分析した。

 国が昨年末に発表した生産農家手取り額は、基準糖度13・7度で2万126円。農林水産省は先月末、県の17年産サトウキビの状況を踏まえ、セーフティネット基金の発動要件に低糖度を新設した。

 同社担当者は「量的には8万㌧を切ったが、ある程度の量」と一定評価する一方、低糖度による生産者への影響を懸念し「セーフティネット基金に関し数字的なことなど分かっていないが、発動され負担減になることを期待。また、肥料補助などの助成は、品質向上につながるだろう」と話した。