「フォーレンダム」初寄港

観光、名瀬市街地散策などに出掛けたフォーレンダムの乗客(上)、対岸から撮影した全長230㍍を超えるフォーレンダム

名瀬港 受入側、対応追われ大忙し
6万㌧、乗客観光楽しむ

  クルーズ客船「フォーレンダム」(オランダ船籍、6万906㌧)が13日、奄美市名瀬の名瀬港観光船バースに初寄港した。欧米の乗客を中心に約1100人が奄美大島観光を楽しみ、名瀬市街地を散策する多数の外国人や日本人の姿が見られた。乗客が多く、地域通訳案内士やボランティア通訳の人々は大忙しで対応し、観光船バースに設置された観光案内所、特産品販売所、観光バス、シャトルバス、タクシー関係者らも対応に追われ、ごった返していた。

 市紬観光課によると、同船は横浜港を出港し、同日午前11時半すぎに名瀬港に着岸した。乗客約1300人のうち、欧米を中心に外国人乗客約1000人、日本人乗客約100人の計約1200人が観光などに出掛けた。

 名瀬港観光船バースには、観光バス15台、シャトルバス3台、タクシー10数台が待機していた。

 観光バス利用の乗客は、奄美市笠利町のあやまる岬方面コース、住用町のマングローブパークコース、龍郷町安木屋場のソテツ・バショウ群生地―大島紬村―浜千鳥館コース、大和村や瀬戸内町コースなどに分かれ出発。また、名瀬港―名瀬中心市街地を結ぶシャトルバスを利用した乗客は市街地を散策し、歩いて散歩する乗客の姿があちこちで見られた。自転車で回る乗客もいた。シャトルバスを利用した乗客は一時列をつくって待機していた。

 中には車いすの乗客もいて、福祉車両に乗り込み出掛け、電動カートで移動する乗客もいた。
 観光案内所の担当者は、1時間以上対応に追われ、観光パンフレット説明、外国人乗客の質問に答えていた。

 その後、歓迎セレモニーがあり、船の乗組員に花束と記念品を贈った。

 夕方の見送りセレモニーでは八月踊り、六調などを披露した。

 日本人女性乗客は「奄美に1回来たかったの」とうれしそうに話していた。

 同船はこの後、沖縄の那覇港、上海を経て福岡、日本各地に寄港予定。