花と紬で楽しく交流

会場では40種類を超える花や植物が来場者の目を楽しませた

龍郷町赤尾木・「教会ブーケ」
「清々しい気持ちに」

 住民有志で構成する「HUG(ハグ)奄美」(里井つとよ代表)は15日、花と大島紬をテーマに人とのふれあいを楽しむマルシェ「第1回教会ブーケ?花と紬の春あしび」を、龍郷町のカトリック赤尾木教会で行った。会場には、飲食ブースや小物販売店など13店舗が軒を連ね、着物の着付け体験なども実施。町内外から訪れた多くの来場者らは、大島紬を羽織り花壇の花を愛でながら店を巡るなど、それぞれが思い思いの一日を過ごした。

 奄美の自然や伝統の保全を大切に考える同団体は、2015年から同町芦徳で各家庭の花を散策するイベント「あしとくてくてくオープンガーデン」を開催。4年目の今年は少し趣向を変え、花と大島紬で来場者を迎え、食事や会話などでにぎわう交流の場を目指した。

 この日は、あいにくの空模様の中も、多くの友人や家族連れが来場し盛況。自宅にしまい込んだ紬を持ち寄った来場者らは、早速着付け体験でめかし込み、友人らと会場の花や植物を散策し、季節の趣を楽しんだ。

 また、小物や雑貨販売ブースなどでは、個性あふれる手作り商品が並ぶなか、その作者と制作秘話などを交えて和気あいあい。この他、花が当たる抽選会も行われるなど、会場の至るところで親睦の輪が弾んだ。

 会場に知人と訪れたという60代女性は「最近は紬を着て出歩く機会も減ってきた。紬姿で花を見たりすることで清々しい気持ちになれた」と喜び、里井代表は「非日常を楽しんでもらおうと企画した。花好きが高じて始めたイベント。これからも知恵を絞りながら続けていきたい」と意欲を語った。