3町一本化した保全管理へ

3町合同で自然環境の保全・管理を担う「徳之島3町世界自然遺産保全管理室(仮称)」の設置を求める要望書を各町に提出した

9団体要望書提出 合同組織設置求め

  【徳之島】徳之島の3町議会、観光、建設、自然保護団体らは1日、夏頃に見込まれる奄美・沖縄の世界自然遺産登録を見据え、今後の自然環境の保全に関し、3町合同の「世界自然遺産保全管理室(仮称)」を設置することを求める要望書を3町に提出した。各関係団体との連携も図り、自然環境の保全・管理の取り組みを推進していくことなどを目指している。

 要望書は、先月下旬に開かれた「3町長と語る会」の際に傍聴者に対し行ったアンケート結果を受けたもので、「早急な推進室の設置」を求める意見が多数寄せられたという。

 要望書を提出したのは、3町の各町議会、徳之島観光連盟、奄美大島青年会議所徳之島委員会、徳之島地区自然保護協議会、NPO法人徳之島虹の会、徳之島エコツアーガイド連絡協議会、徳之島建設業協会の9団体。各議会議長、各団体会長らが3町長を訪問。まず、高岡秀規徳之島町長を訪ね、推進室の早い設置を求めた。

 一行は、3町一本化による取り組みの重要性を強調。また、知床や小笠原などの先進地が取り組む保全管理も参考に、組織編制や活動内容を取り決めていくことなどを要望した。

 要望書のなかで、徳之島3町世界自然遺産保全管理室(仮称)は、国や県とも連携を図りながら、遺産地域管理計画などに記載された取り組みの推進。世界自然遺産を活用した豊かな地域づくりを主導するなどの役割を目指したいとしている。

 高岡町長は、2町からの同意も前提に、「民間からこのような声が上がるというのは素晴らしいこと。その力を借りながら、保全・利活用など一つにまとまって取り組んでいけたら。組織をどうするか協議して良い形づくりをしたい」と話した。