梅雨入り後も雨降らず

梅雨入りしてからも奄美地方では晴れ間が広がる日が多くなっている(18日午前、奄美市名瀬)

1カ月「降水量平年並み40%」
喜界島わずか3・5㍉

 7日に奄美地方が「梅雨入りしたとみられる」と発表されて10日あまり。群島各地で青空が広がる日が多く、7日から16日の10日間で1日あたり50㍉以上の降雨があった地点はない。鹿児島地方気象台の九州南部・奄美地方の1カ月予報(19日から6月18日)によると、奄美地方は「平年と同様に曇りや雨の日が多い」とされ、降水量は平年並みの確率が40%となっている。

 群島各地で30㍉以上の降雨があった昨年の梅雨入り(5月13日)とは一転、今年梅雨入りが発表された7日は群島内8カ所の観測地点全てで降水は確認されなかった。翌8日に徳之島、沖永良部島、与論島の3島を中心に降雨があったものの、その後10㍉を超える降雨はほとんどなく、一番少なかった喜界島では梅雨入り以降3・5㍉しか降水がない状態(17日現在)。

 梅雨入り後10日間の降水量は、▽笠利31・5㍉(前年同期(5月13~22日)差51・0㍉減)▽名瀬27・5㍉(同77・5㍉減)▽喜界3・5㍉(同106・5㍉減)▽古仁屋34・5㍉(同61・0㍉減)▽天城37・5㍉(同16・0㍉減)▽伊仙37・5㍉(同25・5㍉減)▽沖永良部49㍉(同42㍉減)▽与論19・5㍉(同123・5㍉減)―。昨年の梅雨入り後10日間を上回る地点はなく、与論島では昨年の降水量を123・5㍉も下回っている。

 名瀬測候所によると、梅雨入り後に梅雨前線の活動が不活発だったことと、太平洋高気圧の活動により、梅雨前線が北側に押し上げられていることが少雨の原因。同測候所担当者は「梅雨は後半の方が、降水量が多くなる傾向があることを頭に入れ、直前の予報を参考にしてほしい」と呼び掛ける。週間予報によると、20日から24日まで曇り一時雨や曇りとなり、降水確率40%~60%の日が続くとされている。