「きゅら島交流館」供用開始

供用開始前にはモニュメント除幕式があった

瀬戸内町 観光・防災・学習の新拠点
モニュメントもお披露目

 瀬戸内町古仁屋の旧中央公民館跡地に建設された「瀬戸内きゅら島交流館」が28日、供用開始となり、エントランス前のモニュメントの除幕式が行われた。新たな観光・防災・学習の拠点として利用される予定で、幅広い活用が期待される。

 同施設は▽道路利用者の休憩施設▽災害発生時の防災拠点▽地域のコミュニティー活動拠点―の三つの役割を持つ施設として、町が昨年5月2日から工事を開始していた。総事業費は6億3746万円。建物は鉄筋コンクリート二階建てで、延べ床面積は1331・5平方㍍。計44台分の駐車場と25台分の駐輪場を完備している。

 1階部分には大ホール、エントランスホール、炊き出し室、備蓄倉庫、授乳室などを設置。エントランスホールには、いすやテーブルなどが設置されており、観光客などが無料で利用できる。またトイレには別の入り口も用意されており、24時間利用可能。2階にはキッズスペースとして利用可能な休憩ホール、休憩室、更衣室、非常発電室などが設置されている。休憩室は間仕切りで4部屋に仕切ることも可能となっている。

 避難民の受け入れに関しては130人を想定。1階のホールと、2階の休憩室、更衣室を避難所として利用する。人数は旧中央公民館の受け入れ人数85人に、土砂災害区域(イエローゾーン)にある市街地の高丘集会施設受け入れ人数17人と、道路利用者の避難を考慮し定めたもの。すでに150人分の食料(3日)や飲料水、タオルケット、簡易間仕切り、簡易トイレ用品を備蓄している。

 エントランス前のモニュメントは、同町古仁屋の「せとうち海の駅」付近のクロマグロのモニュメント制作者でもある㈱アクアマリンまつなが(熊本県)に制作を依頼。ガジュマルの木にとまるルリカケスと、アマミノクロウサギを表現している。高さ3・8㍍、長さ3・2㍍、幅3㍍と巨大なもので、木の部分に座れるようになっている。文字は古仁屋高校書道部の野村あやかさんが記した。

 この日のモニュメント除幕式には町関係者や、同社の松永英也代表らが出席。鎌田愛人町長は「公民館が解体してからの3年間、不便な思いをさせたが、新たな施設で多くの方が集い、これまで以上に活気に満ちた活躍に期待したい」などとあいさつした。