山ゆり会・合同で発表会

無事に大成功に終えて満足そうに写真に収まる、出演者たち

人の縁を大事にと、糸くり節などを唄う森山ユリ子会主


「わくわくしてとてもうれしい」と、自作曲も披露する楠田莉子さん


熱唱する我那覇美奈さん。島を離れてからシマ唄を聴くようになったそうだ

観客、島の民謡堪能
ゲストら多数登場、舞台に華

 【東京】奄美山ゆり会(森山ユリ子会主)はこのほど、品川区の日本民謡協会ホールで「山ゆり会第4回発表会」を開いた。約300人が集い盛況となった。駆け付けた観客は、都会で繰り広げられた島の民謡にひたってじっと耳を傾け堪能。また、ゲストや友情出演の人たちも、多数登場し舞台に華を添えた。  「奄美山ゆり会」の16人と「東京山ゆり会」の参加者全員、約30人での「朝花節」「よいすら節」で始まった発表会。折原誠司さんの「芦花部一番節」(相方・村田キヨミさん)、與優華さんの「くるだんど節」(三味線・森永あすかさん、相方・松下ユキヱさん)など二十数曲が組まれ、それに伊是名の会、我那覇美奈さんらがゲストで参加した。  東京奄美サンシン会、新民謡の高柳幸男さんも友情出演するなど充実の舞台。およそ4時間、自らのショーもこなし疲労もピークの森山さんだったが、「こんなに多くの人たちの前でやれて本当によかった」。  4回目の同会だが、本格的なホールでの開催は初めてとあって、ほっとした表情で振り返った。また「これからも島口を残していくために頑張っていきたい」と語り、弟子たちとさらなる奮闘を誓っていた。弟子でシンガーソングライターの楠田莉子さんは、民謡のほか自作「All in all」などを伸びやかに歌い上げ、我那覇さんも透明感のある声に乗せて「月の雫」などを熱唱した。  そして、八月踊りから六調へ。会場は出演者に感謝を込めるように、大きな拍手と歓声に包まれた。「こんなに聴いたのは初めて」「きょうは大満足です」。そう笑顔で家路につく、観客の言葉が印象的だった。山ゆり会は、森山さんが指導する奄美大島のカサン節(北大島の唄い方)の民謡教室。シマ唄の素晴らしさを広く知ってもらおうと、奄美本部と東京支部の会員たちが活動している。