奄美５島の歌姫ら共演

奄美５島の各島唄の歌姫たちが共演した「平和の祈りコンサート」＝25日、徳之島町文化会館

　【徳之島】徳之島町制施行60周年記念の島唄コンサート『平和の祈り 島々からのメッセージ～牧岡奈美と平和を唄うウタヒメたち～』が24日夜、徳之島町文化会館ホールであった。喜界島出身の牧岡さんをはじめ奄美５島の歌姫たちが、個性豊かに平和を祈る島唄で共演し、満員の約６００人の観客たちを魅了した。

　奄美群島が日本復帰の悲願を達成した１９５３年度に生まれた「昭和28年生」(通称・徳之島ニッパチ会)の仲間たちが「各島を代表する歌姫たちに、平和への思いや恒久平和を歌い語ってもらおう」と奮起。同コンサート実行委員会(久林規良代表)をつくって約半年前から準備を進めてきた。

　アルバムの発表や国内外での島唄ライブ活動、観光大使などでもそれぞれ活躍する牧岡さんをはじめ奄美大島の里歩寿さん、徳之島の指宿桃子さん、沖永良部島の前田博美さん、与論島の小高明日香さんの各島の歌姫ら５人の共演コンサートを実現させた。

　久林代表(64)＝徳之島町＝はあいさつで「満員のお客さんを迎え、３町のニッパチ会一同感謝の気持ちでいっぱい。徳之島では初の奄美の５つの島々の歌姫がそろった。島唄の感動の世界を楽しんで」とアピール。ポスター掲示やチケット販売に奔走し、今回も〝勝負服〟で会場整理など運営に臨んだニッパチ会の仲間らにも感謝した。

　ステージは、それぞれの島の映像も交えた第１部「奄美島々祈りのうた」、第２部「牧岡奈美ピアノ弾き語り～ウタイツムグ～」、第３部「島々じまん唄くらべ」の３部構成。個性豊かに、巧みなばちさばきと情感あふれる清らかな歌声で観客を大いに魅了した。ニッパチ会の踊りも交えた「ワイド節」「六調」でも盛り上がった。