「獄中感有り」題材に作曲

「獄中感有り」を歌う松田郁美さん=和泊町=

「この島で歌いたい」
シンガーソングライター松田郁美さん

 【沖永良部】鹿児島市在住のシンガーソングライター、松田郁美さんによるミニコンサートが1日、和泊町の西郷南洲記念館であり、西郷隆盛が詠んだ漢詩「獄中感有り」を題材にしたオリジナル曲を歌い上げた。

 松田さんは、1月にオープンした「西郷どん大河ドラマ館」(鹿児島市)での演奏依頼を受け、西郷の残した漢詩の中から「獄中感有り」を歌詞に選び、メロディーを制作。週末には同館の来訪者に向けたミニコンサートを開き披露している。

 この日は、屋外に設けた会場に約30人の地域住民が集まり、色鮮やかな万葉衣装で登場した松田さんを拍手で迎えた。

 台風の影響で、風と潮が吹きつけるも「獄中生活を実感できた」と松田さん。「獄中感有り」のほか、万葉集の和歌を題材にした「はなむけの歌」や民謡「えらぶ百合の花」など6曲を歌った。

 松田さんは「この場所で歌いたいという願いが叶った。島の人の温かさや海の近さとか、島に来ないと分からない世界があった。歌と一緒に沖永良部島もPRしていきたい」と話した。