10日ごろ奄美接近か

10日ごろ奄美接近か

多くの船が停泊状態となっている名瀬漁港

台風8号 8日の最大瞬間風速は70㍍予想

 気象庁によると、マリアナ諸島で4日午後9時ごろ、発達中の熱帯低気圧が台風8号に変わった。台風は現在勢力を増しながら西北西に進み、8日には日本の南で「非常に強い」台風になる見込み。同日時点で予想される中心気圧は940ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は50㍍、最大瞬間風速は70㍍。このまま進むと10日ごろ奄美地方に接近するとみられ、今後は特に警戒が必要となる。

 名瀬測候所によると「マリアナ諸島付近で発生する台風は中心気圧が低くなる傾向があり、風雨もかなり強くなる可能性がある」としており、現時点の予測では、台風8号は勢力を拡大しながら8日ごろ「非常に強い」台風に変わり、10日ごろ奄美地方へ接近の恐れがある。

 台風8号は5日午後3時現在、マリアナ諸島にあり、中心の気圧は992ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25㍍、最大瞬間風速は35㍍で、時速15㌔で西北西にゆっくりと進んでいる。中心の東側330㌔以内と西側220㌔以内では風速15㍍以上の強い風が吹いている。

 同測候所は「台風7号が過ぎたばかりで不確実性はあるが、8日以降も勢力の維持、発達と両方の可能性が考えられる」と話し、「台風が近づいた際は随時情報を発信して行く。細目に内容を確認しながら安全確保に努めてほしい」と注意を呼び掛けた。

 一方、奄美市名瀬の名瀬漁業協同組合によると、台風7号などの影響により先月30日ごろから大半の船が操業停止状態となっており、セリも行われてはいるが、通常の水揚げ量には到底及ばない状態だという。
 同組合関係者は「キハダマグロなどの遠洋にはしばらく出られない状態」と肩を落とし、台風8号の影響については「こればかりはどうしようもない。早く過ぎてくれるのを祈るしかない」と長引きそうな悪天候に嘆く声が聞こえた。