展示リニューアルオープンセレモニー

展示リニューアルオープンセレモニー

テープカットでリニューアルを祝う関係者たち


来場者らは早速、展示物を操作し楽しんだ

 
「奄美のミーム」世界へ
多言語対応や4K映像
奄美パーク

 

 奄美市笠利町の県奄美パークは8日、新たな展示スペースの運用を開始する「展示リニューアルオープンセレモニー」を開催した。展示解説の多言語対応や4K対応の映像を多用するなど、観光需要の拡大に向けて従来の展示イメージを一新。来場者らは、展示物を実際に操作して楽しみ、奄美の新たな観光拠点として期待を寄せた。

 リニューアルは、国内外の観光需要の増加を見込み、奄美群島の魅力発信やPR強化を図るもの。アイランドインフォメーションの展示を一新したほか、遊びの庭や総合展示ホールなどの一部も新設した。

 観光者向けの「アイランドインフォメーション」では、各島ごとの自然や文化が液晶パネルなどを使って体感できる展示スペースに変身。タッチパネルを操作し奄美群島五島をかたどった模型地図で、観光名所や郷土料理などを探すことができ、奄美の四季や生態系なども、美しい4K映像を通して学ぶことができる。

 島の文化を体験する「総合展示ホール」では、スマートフォンでQRコードを読み取るとアプリが立ち上がり、ハブなど10種類の生き物と記念撮影。奄美を学ぶ「遊びの庭」では、八月踊りがゲームで体験できるなど、知的好奇心をくすぐる仕掛けが随所にちりばめられた。

 主な変更点は、展示解説の4か国語に対応した多言語対応(日・英・中・韓)や最新技術を用いた演出など、見るだけでなく体験・参加できる展示が大きな特徴となっている。県PR・観光戦略部観光課・木佐貫浄治観光地整備対策監は「観光の窓口や総合案内所として、また、奄美の良さを実感する出発点として、多くの人に利用してもらいたい」と意欲を語った。

 この日のセレモニーでは、宮崎緑館長が「これまの展示は、シマッチュが奄美の魅力を知る場だったが、これからは奄美のミーム(文化的遺伝子)を世界に広げる場。ここから観光のムーブメントを作りたい」とあいさつ。岩切剛志副知事や松本俊一大島支庁長、朝山毅奄美市長ら12人が運用開始を告げるテープカットを行い、展示場に明かりを灯した。

 同リニューアルの総事業費は約2億4千万円。国と県がそれぞれ半分ずつ負担する。