今里小で出前授業

今里小で出前授業

出前授業を行ったACNの久野さん(右)

人間も猫も幸せな奄美に
ACN 飼い猫適正飼養学習

 奄美ネコ問題ネットワーク(ACN、久野優子代表)は12日、大和村の今里小学校(愛島一校長)で奄美の自然や猫の適正飼養などに関する出前授業を行った。児童に奄美大島の固有種や自然の貴重さ、外来種問題、ノネコやノラネコが起こす問題などについて講義。森の中の生きもののつながりや飼い猫の適正飼養について学習した。

 出前授業の講師を久野代表と鳥飼久裕さん(奄美野鳥の会会長)が担当。ACNはこれまで奄美市内の小中学校で出前授業を実施してきたが、市以外では初めての開催。トヨタ自動車㈱などの助成を受けて、全児童6人を対象に猫の適正飼養に関する出前授業が行われた。

 授業の前半は、「奄美の森の話」と題して鳥飼さんが固有種や森の生きもの、外来種問題など紹介。「奄美の森にいる生きものは、あまり素早くない。そこにノネコが出てきて新しく問題になっている」と話した。

 続いて猫の適正飼養や、生態などを久野さんが解説。猫の身体的特徴を「毛や体が軟らかく、目と耳と鼻が良くて素早く動く」とした。

 ノラネコが増えないようにするTNR(わなで捕まえ不妊手術して放す)事業も紹介。「ネコ問題の解決に向けよく考えて、人間も猫も幸せになる奄美大島を目指そう」と語った。

 家で猫を飼っている3年の岡本暢海=ようり=くんは、「外に出て交通事故に遭わないように、しっかり鍵をかけて飼うようにする」と話した。