名瀬中 土曜授業でワークショップ

名瀬中 土曜授業でワークショップ

学校を良くすることについて意見を交わす生徒たち

社会の多様性と共生学ぶ

 奄美市名瀬の名瀬中学校(外西一彦校長、生徒215人)は14日、同校体育館と各教室で土曜授業「ワークショップ体験講座」を開いた。校区内の地域住民も参加し、学校を良くすることを考えるワークショップを通じて多様性と共生について理解を深めた。

 ワークショップは、少子高齢化と人口減少が進む日本で将来を担う中学生に多様性と共生について理解してもらい、地域住民との関わりの中で今後の自分の生き方について考えてもらう目的。同市名瀬地域包括支援センターが体験講座を指導し、奄美地区の住民との地域交流会も実施した。

 生徒らは最初に体育館に集合し、同センター担当者や奄美地区の住民と面会。同センターの渡嘉敷誠さん(市高齢者福祉課)が、「少子高齢化と人口減少が進む社会において大切なこと」と題して講話。

 渡嘉敷さんは「現代は何が正解か分からない時代、複雑で変化の激しい先行き不透明な社会。課題解決に向け対話を通じて意味を理解する力など磨いていく必要がある。ワークショップで、相互に学び合い互いの力を引き出していくことを体験してもらいたい」と述べた。

 体育館での講話、流れの説明の後、生徒たちは住んでいる地域別に分かれてそれぞれ割り当てられた教室へ移動。各教室にはファシリテター(進行役)とその地域住民が複数配置され、生徒たちは4人1組のグループを作りワークショップを体験した。

 ワークショップは、「イキイキとした名瀬中学校にするために必要なことは何か?」を考えるもの。上級生や地域住民に促されながら、各自が考えた意見を発表した。

 グループで意見を出し合い、それらを模造紙に書き出し取りまとめ。またグループ間で人を入れ替えて、なるべく多くの意見が出る工夫も。各グループのまとめた意見も発表し、生徒各自で優先順位が決められた。

 真名津町のグループに参加した副生徒会長で3年の與倉利美君(15)は、「初めてのワークショップだったが、いろんな意見がたくさん出た。生徒会でも学校をきれいにする活動に、ワークショップを取り入れたい」と話した。