スカイマーク1日奄美就航

スカイマーク1日奄美就航

鹿児島―奄美大島線で就航するボーイング737―800型機(スカイマーク提供)

新設された搭乗手続カウンター(奄美空港1階)

 

各空港で記念式典も
中部圏の入込期待

 スカイマーク㈱(本社・東京都、市江正彦代表取締役社長)は1日、鹿児島―奄美大島線、名古屋(中部)―鹿児島線の2路線を就航させる。両路線とも1日2往復の運航。2011年10月以来、約7年ぶりの就航となる奄美では関東、関西に次ぐ、中部都市圏からの入込による観光需要の高まりが期待されている。同日は、奄美市笠利町の奄美空港や鹿児島空港などで記念式典を予定している。

 使用機体は、両路線ともボーイング737―800型機(177席)。運航ダイヤによると所要時間は、鹿児島―奄美大島間が約45分。名古屋(中部)―鹿児島線は約1時間20分。

 運賃割引があり、「いま得」(席数限定、予約変更不可)と、「たす得」(同、予約変更可)などを用意。「たす得」の場合、鹿児島―奄美大島線は4600円~、名古屋―鹿児島線は6600円~。

 同社広報は、早期実現を目指している奄美・琉球地域の世界自然遺産登録、NHK大河ドラマ「西郷どん」放送など、県内の観光機運を背景に中部圏域とのアクセスによる利用需要の促進を強調。さらに鹿児島経由で奄美と名古屋との乗り継ぎがスムーズになることから、求めやすい低料金と定時就航を柱に観光やビジネス、帰省など利用を幅広く呼び掛けていく方針だ。

 なお同社の鹿児島―奄美大島線は2010年9~10月、11年3~10月の期間で就航し撤退。今回の再就航については「群島民の信頼を積み上げ、継続的運航による地域貢献につなげたい」(広報)として、夏季ダイヤ以降も就航する予定。

 同社は現在、国内19路線(26機)を展開。鹿児島空港では2空港(羽田、神戸)との路線が就航。新たな2路線開設後は1機増え、27機体制となる。

 奄美空港では日本航空、日本エアコミューター、琉球エアーコミューター、LCCバニラ・エアに次ぐ、5社目の就航。同島の観光業界からは「利用者の選択肢が増える」と歓迎している。

 越間得晴・奄美大島観光協会は「交通インフラが拡充し、入込ルートが増えることは喜ばしい」とした上で、既存路線との競合、繁忙期以外でのビジネス利用の動態などを指摘。「定期就航による通年の利用情勢を踏まえながら、受け入れ対応を検討していきたい」と話した。