列をつくり変更手続きを行う利用客たち(奄美空港で)
台風19号接近の影響で21日、奄美大島を中心に空の便、海の便に欠航が相次いだ。奄美市笠利町の奄美空港では、欠航便の予約切り替えなどのため旅行客たちが各社のカウンターを訪れていた。
同空港ターミナルビルでは、午前中一部の便以外は欠航。出発日や目的地を変更するために、午前中から利用客がチェックインカウンターに列をなして手続きする姿が見られた。
風が強まる中、変更手続きを無事に済ませて家族などに電話する利用客も見られた。連続する台風の接近で、奄美大島に長く足止めされることを懸念して早めの便に切り替えを望む旅行者などもいた。
JALの東京直行便で戻る予定だった小野寺伴子さんは、父の17回忌で妹家族とあわせて6人で帰省。「直行便を午前中の鹿児島空港行きに変更し、鹿児島空港で空席待ちして帰るつもり」と話した。
長崎県壱岐市から与論島への出張中、同空港で足止めとなった建設業・50代男性は「工事で与論入りする予定だったが、(欠航で)行くことができなくなった。帰るわけにもいかないので、こればかりは(飛行機が)動くまで待つしかない」とあきらめ顔だった。
台風19号接近の影響により奄美群島内の交通機関に影響が出ている。空の便は21日午後5時半現在、54便が欠航した。22日も午前中の奄美大島~鹿児島線など、6便が欠航となっている。
バスへの影響は、喜界バスが午前11時20分以降を運休。奄美大島内のしまバスが午後3時以降の便を運休した。22日はしまバスの午前5時の名瀬新港発古仁屋行きと、同5時55分の屋鈍発湯湾行きの運休が決定している。
21日までにフェリー各社が発表した欠航便などは次の通り。
【欠航】▽フェリー波之上=21日鹿児島新港発下り、23日那覇港発上り▽フェリーあけぼの=21日那覇港発上り▽クイーンコーラルプラス=22日上り▽クイーンコーラル8=22日鹿児島新港発下り、24日那覇港発上り▽フェリーきかい=21日鹿児島港発下り、22日知名発上り▽フェリーあまみ=22日鹿児島港発下り、23日平土野発上り
【臨時便】クイーンコーラルプラス=23日那覇港発上り(沖縄本部港・与論島・沖永良部島・徳之島=条件付き)